10月10日に公開される3DCGアニメ映画『GAMBA ガンバと仲間たち』の完成披露舞台あいさつが30日、都内で行われた。

左から、小森啓裕監督、小川洋一総監督、梶裕貴、神田沙也加、河村友宏監督

この日の舞台あいさつには、主人公・ガンバ役の梶裕貴、潮路役の神田沙也加、小川洋一総監督、河村友宏監督、小森啓裕監督らが登壇。梶と神田はドレスアップしての登場だったが、小川総監督、河村監督、小森監督ら3人はネズミの耳と尻尾をつけた格好に。この衣装について小川総監督は、「僕たちもガンバの仲間にちょっとだけでも近づきたいと思って、こういうコスチュームになりました」とはにかんでいた。

思い入れの強いシーンについて小川総監督は「ガンバが最初にイタチと遭遇して、やっつけるシーンですね」を紹介。パイロットフィルムからずっと削られず残った重要な一場面であり、「どうやったらネズミがイタチを倒せるかということを無理なく表現したアクションを描いていて、強く印象に残っています」と作品の見どころを説明した。

梶と神田の演技について小森監督は「神田さんの演じる潮路の言葉に、テストであるにも関わらず聞き入ってしまいました」と神田を絶賛。一方の梶について河村監督は「ガンバの声って少年から大人になる微妙なところの声。梶さんには、それを本当にさわやかに演じていただいて、改めてガンバ役は梶さんしかいないなと思いました」と讃えた。さらに河村監督は「ガンバが初めて海を見る大事なシーンで、我々は最初のテイクで十分だったのですが、梶さんが何度も何度も納得がいくまで演じていらっしゃったのがすごく印象的で、本当にプロだなと思いました」と話すと、梶は照れつつも「素敵なシーンだったので、納得いくまで素敵なものにできればと思い、やらせていただきました」と制作陣の熱意に演技で応えようとしていたことを明かした。

最後の集合撮影では、梶がガンバの演技で「大冒険へ出発だ!」と会場に呼びかけ、映画の船出を祝った。

本作は、作家・斎藤惇夫氏が手がけた小さなネズミたちが力を合わせて巨大な敵に立ち向かう壮大な冒険物語『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』を、『ALWAYS 三丁目の夕日』『STAND BY ME ドラえもん』などのヒット作を世に送り出してきた映像製作会社・白組が3DCG映画化。企画構想から15年、総製作費20億にも及ぶ巨大プロジェクトとして始動し、製作期間10年を経て完成した。

映画の脚本を担当するのはドラマ『相棒』シリーズや『リーガル・ハイ』で知られる人気脚本家・古沢良太氏。さらにエグゼクティブ・プロデューサーには『スパイダーマン』、『アイアンマン』を手がけたマーベル・スタジオズの創設者であるアヴィ・アラッド、劇中曲には第86回アカデミー賞作品賞を受けた『それでも夜は明ける』の楽曲を担当したベンジャミン・ウォルフィッシュを迎えるなど、トップクリエイターたちが集結して製作されている。キャストには、ノロイ役を狂言師・野村萬斎、マンプク役を高木渉、忠太役を矢島晶子、ボーボ役を高戸靖広、イカサマ役を藤原啓治、ガクシャ役を池田秀一、ヨイショ役を大塚明夫らが名を連ねている。