東京急行電鉄はこのほど、神奈川県川崎市で運営する「電車とバスの博物館」をリニューアルすると発表した。9月27日をもって一時休館し、2016年春のオープンをめざす。
「電車とバスの博物館」は1982年、田園都市線高津駅前にオープンし、2003年に現在の宮崎台駅前に移転。それから10年以上経過したのを機に、新たなコンテンツを導入し、より幅広い層に親しまれる施設づくりに取り組むこととした。とくに運転シミュレーターの充実が図られ、乗務員訓練で使用しているCGソフトをカスタマイズした小型運転シミュレーターと、子供と保護者が並んで座れるベンチシートの「キッズシミュレーター」(仮称)を新規に導入。キッズシミュレーターには、パソコン上で好きな色にデザインした車両を運転できる機能が搭載される。
既存の8090系運転シミュレーターについても、映像と走行音がさらにリアルになり、従来は「各停」のみだった運転種別に急行と特急が追加される。HOゲージの模型電車が走行しているパノラマシアターの演出も一新。時間帯により変化する照明や背景画、鉄道好きミュージシャン・向谷実氏書き下ろしのオリジナルBGMで、東急線の一日を再現した「ショータイム」の上演を新たに開始する。ショータイム以外の時間帯は、日夜働く「東急マン」に焦点を当てた映画を放映。この映画のオープニングとエンディングには、鉄道好き男性ユニット「スギテツ」書き下ろしの楽曲が流れるという。
リニューアルのための一時閉館にともない、9月の週末を中心に「ありがとうキャンペーン」と題した各種体験イベントを開催。イベントの詳細は後日「電車とバスの博物館」ウェブサイトに掲載される。