数多くの候補から自分好みのものを選択できるAndroidデバイス。高度なカスタマイズが可能なことも魅力であり強みです。しかし、その反面、わかりにくさを指摘されることもあります。ここではそんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、「スマホの映像をテレビで見るとき、どうすればいいの?」という質問に答えます。
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Android端末でテレビに映像出力するスタイルは、有線タイプと無線タイプに大別できます。2015年時点では、前者は「microHDMI」と「MHL」、「SlimPort」の3方式、後者は「Miracast」と「DLNA」の2方式がおもに利用されています。どの方式にも一長一短ありますが、簡潔にまとめてみましょう。
microHDMIは、テレビなどAV機器に豊富な実績を持つ端子「HDMI」の小型版です。信号そのものは完全に互換性があるため、変換ケーブルを用意すればテレビやビデオレコーダーに直結できるところが強みです。ただし、本体デザインに制約が多いスマートフォンでは、microHDMIポートの装備すら避けられる傾向があります。
MHLは、microUSB端子を利用して映像出力を行います。この端子は充電などに使うAndroid端末にとって不可欠なものであるうえ、microHDMIのように専用端子を設ける必要がありません。ただし、MHL端子装備のAV機器は多いとはいえず、外部出力時には別端子で電源供給が必要(例:テレビのUSBポートを使用)となるため、結線がスマートになりません。
SlimPortは、MHLと同じくmicroUSB端子を利用しますが、電源供給を必要としないため結線がスマートです。DVIやVGAといったHDMI以外の方式でも出力できますが、対応モデルの少なさが弱点です。電源供給を行わないぶん、端末のバッテリーが減るペースも速まります。
Android 4.2以降に標準装備のMiracastは、Miracast対応テレビ/レシーバーに映像や音楽、アプリの画面をワイヤレス出力できます。機能的にはiOSの「AirPlay」とほぼ同じ、と言っていいでしょう。テレビをMiracast対応させる安価なアダプタも販売されているので、使い勝手をあわせれば有利な接続方法といえます。
DLNAは、同じLANに接続したテレビ/レコーダーに映像を出力でき、録画済テレビ番組の視聴に適しています。ただしAndroid OS標準の機能ではなく、DLNAアプリが必要となります。ゲームアプリの画面をテレビに表示する、などといったMiracastのような使い方はできません。
どの方式が好ましいかは、所有しているAndroid端末やAV機器のスペックによって変わります。状況によって使い分けることも可能ですから、まずは試してみるのもひとつの選択肢でしょう。
(記事提供: マイナビニュース・携帯ch)