アウディ ジャパンは20日、コンパクトスポーツカー「TT」をフルモデルチェンジして発売した。同日に都内でプレスカンファレンスも実施された。

アウディ新型「TT クーペ」

「TT」は1998年に初代モデル、2006年に2代目モデルが発売され、プレミアムコンパクトスポーツセグメントの人気モデルとして、累計50万台以上を販売してきた。

9年ぶりのフルモデルチェンジとなる今回、「TT クーペ 2.0 TFSI」「TT クーペ 2.0 TFSI quattro」「TT ロードスター 2.0 TFSI quattro」「TTS クーペ 2.0 TFSI quattro」の4モデルを設定。いずれもターボ付き2.0リットル直噴ガソリンエンジン(2.0 TFSI)を搭載し、「TTS クーペ」においてパワー286PS・トルク380Nm、他3モデルもパワー230PS・トルク370Nmを発揮する。トランスミッションは全車6速Sトロニックを採用した。

プレスカンファレンスでは、新型「TT クーペ」「TT ロードスター」「TTS クーペ」に加え、「TT クーペ」の初代・2代目モデルも並んだ。同社代表取締役社長の大喜多寛氏がプレゼンテーションを行い、「第1世代はデザインアイコン、第2世代はスポーツアイコンとして、多くのファンに愛されました。第3世代は『プログレッシブ・アイコン』として、テクノロジーのショーケースにふさわしいモデルだと自信を持っています」と紹介した。

大喜多氏は3代目モデルにおける"革新"として、「Design」「Real Sports Driving」「High Tech Experience」の3つを挙げた。同車は全長4,180mm、全幅1,830mmで、「ともに先代モデルより10mm小さくしています。大きなスポーツカーが増える中、我々は原点回帰をめざし、初代に近いプロポーションを維持しつつ、現代的なデザインコンセプトを織り交ぜ、洗練度を高めました」(大喜多氏)とのこと。

アウディ ジャパン代表取締役社長の大喜多寛氏

「TT クーペ」3世代が勢ぞろい

高出力のエンジン、アルミを多用した複合構造の軽量低重心ボディにより、コンパクトスポーツカーとしての走行性能も進化。メータースクリーンを全面液晶化し、視線を移動させずに計器類やナビゲーションの確認が可能な「アウディバーチャルコックピット」を初めて採用するなど、テクノロジーも"革新"が図られた。「バーチャルコックピットの導入で、MMI(マンマシンインターフェース)の新たなページを開いたと確信しています。ぜひ実際に操作して、クルマとの一体感を味わってほしい」と大喜多氏は述べた。

アウディ新型「TT」は全国の正規ディーラーを通じて発売され、価格は「TT クーペ 2.0 TFSI」542万円、「TT クーペ 2.0 TFSI quattro」589万円、「TT ロードスター 2.0 TFSI quattro」605万円、「TTS クーペ 2.0 TFSI quattro」768万円(すべて税込)。夜間視界を大幅に向上させるマトリクスLEDヘッドライトも設定され、「TTS クーペ」は標準装備、他の「TT」各モデルにもオプション設定される。