年に1度の銘柄入替え

2014年から新しい日本株式指数として公表されたJPX日経400。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がベンチマークとして採用したことから注目を集めてきました。そんなJPX日経400の構成銘柄の見直しが8月7日に行われ、42銘柄が除外され、43銘柄が新たに組入れられました。8月31日から新たな銘柄構成で指数が算出される予定で、今後の動向が気になるところです。

日経平均株価とは違うの?

このJPX日経400ですが、従来公表されてきた日経平均株価と何が違うのでしょうか?

2つの指数を比較してみます。

日経平均株価

  • 算出:日本経済新聞社

  • 対象銘柄:東証1部上場銘柄

  • 構成銘柄数:225銘柄

日経平均株価は、その時々の日本を代表する225社の株価の平均を算出しています。この225社はよく取引されていることや構成銘柄の業種間のバランスなどを重視して選出されています。

JPX日経400

  • 算出:日本経済新聞社、東京証券取引所、日本取引所グループ

  • 対象銘柄:東京証券取引所上場銘柄

  • 構成銘柄数:400銘柄

JPX日経400は、企業の自己資本利益率(ROE)や利益などの企業業績を重視して、銘柄が選定されています。

実際に、日経平均株価の構成銘柄であっても、ソニーや日本マクドナルドなどをはじめ、約60銘柄がJPX日経400では組入れられていません。

パフォーマンスももちろん…?

銘柄の選定基準が異なることから、これらのパフォーマンスも異なることが考えられますが、この2つの指数を比較すると、ほとんど同様の動きで推移しており、足元では日経平均株価がJPX日経400を上回っています。しかし、JPX日経400には業績重視の選考基準で選ばれた企業が集まっています。

今後、これらの企業が、JPX日経400のパフォーマンスを牽引していくかもしれません。先の銘柄入替えを経て、引き続き注目です。

日経平均株価とJPX日経400のパフォーマンス推移(日次、2013年8月30日=100として指数化、期間:2013年8月30日~2015年8月17日)

(出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成)

●ピクテ投信投資顧問が提供する、「ボンジュール」からの転載です。