説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「次のiPhoneではメモリ容量が増える、ってホントですか?」という質問に答えます。
***
スマートフォン/コンピュータの性能向上が図られるうえで、メモリ容量アップは必然ともいえるアプローチです。"次のiPhone"は未発表であり、存在しない製品についてコメントすることはできませんが、一般論でいえば、メモリ容量アップの可能性は高いといえるでしょう。
その理由として考えられるのが、アプリが必要とするメモリ領域の増加傾向です。CPUが32ビットから64ビットに変わったことで使用するメモリ領域が倍増することはなく、せいぜい微増程度ですが、64ビット対応のシステムおよびアプリはメモリ領域がふんだんにあるほうが本来のパフォーマンスを発揮できます。
一般的にメモリ容量が小さい場合、メモリに格納しきれないデータは必要に応じてストレージから読み出すなどの処理を行う都合上、処理速度が犠牲になります。メモリ容量に余裕があれば、処理に必要なデータをメモリ上に置いたままにできるため、パフォーマンスは有利です。
メモリ容量の増加はマルチタスクにも好都合です。iOSでは、メモリ容量が不足すると前面に表示されていない(アクティブではない)アプリはシステムに強制終了させられますが、メモリ容量が増えれば回避できます。先ほどまで使っていたアプリに切り替えたが最初から起動の扱いになってしまった、というアプリの起動にまつわるストレスも軽減されることでしょう。
iPhone 6/6 Plusに採用されているSoC「Apple A8」には、1GBのメモリが搭載されています。次のiPhoneでは、新しいSoCが採用されることでしょうが、その際CPUコアだけでなくメモリの仕様も見直されるはずです。今秋の発表が予想される"新しいiPhone"でどうなるかは不明ですが、ゲームのように大量かつ高速なデータハンドリングが要求されるアプリも急速に増えていますから、メモリ容量が増える可能性は高そうです。