女優の桐谷美玲が主演を務める映画『ヒロイン失格』(9月19日公開)の代表的な場面と原作漫画の同場面を組み合わせたコラボPVが、このほど公開された。

映画『ヒロイン失格』場面写真と原作での名シーンのコラボレーション

本作は、2010年4月から2013年4月まで漫画雑誌『別冊マーガレット』(集英社)で連載された同名コミックを原作に、『高校デビュー』(2011年)などで知られる英勉監督がメガホンを取った作品。自らを"彼のヒロイン"だと思い込んでいる暴走ヒロイン・はとりを桐谷が演じ、クールな幼なじみの利太(山崎賢人)、学校一のモテ男・弘光(坂口健太郎)の三角関係によるロマンチックコメディーが描かれる。桐谷は、キャスターとして知的な一面ものぞかせているが、本作では坊主頭や変顔にも挑戦する。

公開されたPVは、映画と漫画の両シーン、そして主題歌となる西野カナの「トリセツ」を1コーラス収録。原作でも名場面とされる、花火大会ではとりからの必死の思いを受け止めた利太が「はとりってこんな優しかったっけ…」と口にしたことで2人が急接近するシーンをはじめ、弘光の前で利太が「おまえ、そいつの事どう思ってんの?」と、はとりに詰め寄るむき出しの三角関係を映したシーンなどが収められ、西野による乙女の恋心をなぞった曲が彩る。

もともと原作の大ファンで、映画化が決まる前からはとりの変顔を練習していたという桐谷は、漫画のシーンやセリフから「ここは入れてほしい」と要望するほど思い入れが強かった。山崎も脚本だけでなく原作を深く読み込み、捉えどころのない利太のキャラクターを分析。劇中で利太が身に着けているピアスは、自分でイメージに合うものを探し、監督に提案するなどこだわりを見せた。弘光はその場を明るくし、温かく人を包み込むように見えて、実は薄い壁を作ってしまうキャラクター。坂口はその"人との接し方"に共感し、弘光の中にあるジレンマを表現できるように意識して演じたという。

撮影現場を何度も訪れた原作者の幸田もも子氏は「皆さん原作のイメージ通り!」とコメント。劇中では、"私が好きな人"か"私を好きな人"の究極の選択に揺れる切ない気持ちが描き出される。


(C)2015 映画「ヒロイン失格」製作委員会 (C)幸田もも子/集英社