財務省は19日、2015年7月の貿易統計(速報、通関ベース)を発表した。それによると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は2,681億円の赤字となった。赤字は4カ月連続で、赤字額は前年同月比72.3%減少した。
自動車、船舶などの輸出増える
輸出額は同7.6%増の6兆6,638億円と、11カ月連続の増加。品目別では、自動車が同9.6%増、船舶が同33.7%増、半導体等電子部品が同9.0%増などとなった。
輸入額は同3.2%減の6兆9,318億円と、7カ月連続の減少。品目別では、通信機が同92.8%増、原粗油が同24.6%減、液化天然ガスが同40.7%減、石油製品が同33.4%減などとなった。
地域別に見ると、対米国は、輸出額が同18.8%増の1兆3,408億円、輸入額が同7.5%増の6,939億円で、6,469億円の黒字。黒字額は11カ月連続で増加した(同34.0%増)。輸出品目では、自動車が同33.1%増、原動機が同18.8%増、医薬品が同192.5%増など。輸入品目では、航空機類が同64.8%増、通信機が同222.3%増、液化石油ガスが同63.0%減などとなった。
対EUは、輸出額が同10.0%増の7,118億円、輸入額が同13.5%増の7,906億円で、788億円の赤字。輸入額は過去最大、赤字は7カ月連続となる(同59.6%増)。輸出品目では、自動車が同13.6%増、鉄鋼が同117.1%増、船舶が全増など。輸入品目では、医薬品が同61.6%増、有機化合物が同86.3%増、石油製品が同1004.2%増などとなった。
対アジアは、輸出額が同6.1%増の3兆5,346億円、輸入額が同7.4%増の3兆3,186億円で、2,160億円の黒字。輸入額は7月として最大、黒字は5カ月連続となる(同10.1%減)。輸出品目では、半導体等電子部品が同10.8%増、ポンプ・遠心分離機が同25.9%増、鉱物性燃料が同15.2%減など。輸入品目では、通信機が同87.3%増、半導体等電子部品が同21.8%増、石油製品が同40.8%減などとなった。
対中国は、輸出額が同4.2%増の1兆1,797億円、輸入額が同13.5%増の1兆6,526億円で、4,729億円の赤字。輸入額と赤字額は7月として最大、赤字は41カ月連続となる(同46.0%増)。輸出品目では、通信機が同68.0%増、ポンプ・遠心分離機が同39.0%増、自動車の部分品が同13.9%減など。輸入品目では、通信機が同133.5%増、金属製品が同17.1%増、原動機が同95.8%増などとなった。