最新の技術活用で言えば、DASも今後の展開に向けて取り組みたい課題はすでにいくつも見出しているようだ。富士急ハイランドはインバウンド需要も多く、取材日にも多くの中国人が園内で歩き回っていた。その一方で今回のイベントは「ジャパニーズオンリー」(小川氏)。
これは、イベント向けのムービーが日本語で作られているという問題もあり、「今後は多言語対応、ノンバーバル(非言語)なゲームで展開できれば」としていた。また、今回のアプリ制作やイベント運用は単発のものではなく、富士急ハイランドの富士急行とともに、今後さらなる横展開を含めたゲームプラットフォームの構築を目的として制作されている。AWSを活用して将来的なスケールにも対応しつつ、CMSで運用しているため、「複数のシナリオを用意しているため、前回ダメだったけど、次回は同じ問題でクリアしやすい、ということにはなりません(笑)」と、柔軟性を持ったプラットフォームに仕上げている。
「このイベントは、鬼に追いかけられるという『誰もが体験した鬼ごっこ』を大人になっても体験できる楽しみがある。過去の体験を想起して再体験できるだけでなく、バージョンアップした形で体験できるところがいい。ユーザーさんの中には、家族みんなで楽しめたという方、4回リベンジしたという方がいて、直接嬉しさを伝えてくれた人がいた。
リアル逃走ゲームという新ジャンルのエンタメ体験を、より多くの人に体験してもらいたいし、楽しんでもらいたいと思っていますので、ぜひみなさんにも富士急ハイランドに足を運んでいただきたいですね」(小川氏)