米Googleは現地17日、Android OSの次期メジャーリリース「Android M Release」の正式名称を「Android 6.0 Marshmallow(マシュマロ)」とした。また同日、Android 6.0 SDKの最終版をリリースし、開発者向けプレビュー「Developer Preview」の最新版「Developer Preview 3」を公開している。マシュマロをいち早く使うにはどんな条件があるのか。

利用可能な機種は4機種のみ

Android 6.0 Marshmarllow Developer Preview 3(以下、DP3)は、7月11日に登場したDP2に続くプレビュー版だ。プレビュー版というのは正式リリース前に開発者が自分のアプリを新しいOS上で試し、新機能が使えるか、互換性は大丈夫かなどを試すためのものだ。

今回公開されたDP3はNexus 5/6/9/Playerの4機種にのみ適用できる。残念ながら、Nexus 4やNexus 7にはDP3が提供されない。おそらく、サポートする機能のハードウェア要求を考慮するに、これ以前の機種はAndroid 6.0にアップグレードできないのだろう。

左からNexus 5、6、9、Player。これらの中で最も安く入手できるのはNexus Player(1万2,000円)。これで試してみるのもひとつの手かも?

これらの機種は、いずれもGoogle自身がメーカーと共同で、次の世代のOSのリファレンス(参考、お手本)として作ったモデルだけに、OSの対応も他の端末とは半年~1年は早い。マニアックなAndroidユーザーがNexusシリーズを賞賛するのは、スペックの高さもさることながら、「誰よりも早く最新OSが利用できる」ことも理由のひとつなのだ。

ダウンロードだけなら誰でも可能

Android用アプリの配布には開発者登録が必要だが、アプリの開発だけであれば登録は必要ない。DP3のOSイメージや開発用ツールは、Androidのデベロッパーサイトから誰でもダウンロードできるようになっている。

イメージは対応するNexusのモデルごとに異なっているので、正しいイメージをダウンロードしよう

ダウンロードしたOSイメージは、開発キット「Android SDK」に含まれるツールを使ってインストールできる。デベロッパーサイトにはインストールの詳細な手順が書いてあるので、これに従って作業しよう。ただしインストールにはコマンドラインのツールによる作業が必要で、万が一失敗すると端末が起動できなくなる(俗に言う「文鎮化」)ので、自信のない人は作業するべきではない。DP3は誰もが遊べるものではなく、あくまでスキルのある開発者向けのものであることを理解してほしい。

DP2の時点でGoogleは「最終版に近い」としており、DP3もこれが最終アップデートであると宣言されるなど、かなり完成度が高まっていることがうかがえる。

ただしSDKは最終版になっているが、DP3はあくまでまだ「プレビュー版」であり、OSとしてはまだまだ不安定な部分を含む開発途中版だ。このため、これを日常で使用することは推奨されておらず、どんな不具合が起きても自己責任になることは忘れてはならない。