シャープは8月6日、空気清浄機の2015年モデル発表会を開催した。いずれの新製品も発売は9月以降。発表会では、デザイン性と省スペースに主眼を置いた新シリーズ「S-style(エス-スタイル)」などがお披露目された。

【左】シンプル&スマートがデザインコンセプトの「S-Style」。左が空気清浄機、右が加湿器。【右】加湿空気清浄機の新モデル「KI-WF」シリーズ。スマートフォンと連携する「ともだち家電」に対応する最上位機種だ。クラウドに接続するために、従来は別売のアダプターが必要だったが、本モデルではアダプタが内蔵された

薄くてシンプルな見た目の「S-style」

空気清浄機の保有状況と購入意欲。シャープの調べでは、非保有者の半数以上が購入意欲があるが、保有者に比べると購入動機が薄いことが明らかになった

今回発表された新製品で目玉となるのがS-styleシリーズ。シャープが行った調査によると、空気清浄機の非保有者のうち、54.8%が「購入したい」あるいは「機会があれば購入したい」と答えている。しかし、すでに空気清浄機を持っている人が花粉・ニオイ対策として、あるいは結婚・出産などのライフステージの変化を機として、明確な動機を持って購入しているのに対し、非保有者は「何となく欲しい」と思っている人が多いとわかった。

そこで今回、そうした「何となく欲しい」と思っている人に対して訴求するべく、デザイン・スタイルを重視した新シリーズを投入。空気清浄機の「FP-FX2」と加湿器の「HV-EX30」を発売する。いずれも単機能の製品だが、薄型の省スペース設計、シンプルでスタイリッシュなデザインが共通している。

まずは空気清浄機のFP-FX2。適用床面積の目安は約6畳で、本体サイズはW43×D9.8×H44.4cm。適用床面積が約13畳の「FP-FX2」(2014年発売)と比較して奥行がおよそ1/2となっている。

この薄型化を実現できたのは、送風ファンをスリム化したおかげ。従来ファンが幅6cmだったのに対して、新型では幅2cmと1/3になっている。薄型化したものの、トンボの羽根を模した形状のファンによって、スリムながらも送風効率を高めることに成功した。

正方形に近いスクエアな見た目も特徴的だ。本体はホワイトがベースだが、部分的にシースルーとなっており、内部の構造を外から見ることができる。また、空気の汚れ度合をセンサーによって検知し、吹き出し口から付近の「きれいモニター」が光って知らせるなど、空気の状態を目で見て確認できるようになっている。

【左】ほぼ正方形で薄型のデザイン。水と光によって、部屋に飾りたくなるような製品をコンセプトに開発された。【右】従来モデル「FU-E30」と比較すると、薄型化していることがわかる

奥行98mmのスリムな設計を実現した「ネイチャーファン」。トンボの羽根を応用することで、薄型ながら送風効率を高めた

ファンの比較。白が新型、黒が旧型

【左】吹き出し口のきれいモニターが光って、空気の状態を知らせる。【中】本体の一部がシースルーになっており、中の状況をチラ見できる。【右】上下に2分割されたフィルターを採用

加湿器のHV-EX30は、加湿適用床面積の目安がプレハブ洋室で8畳まで、木造和室で5畳まで。本体サイズはW34.5×D20.7×H34.7cmと、これまた正方形に近いデザインだ。

FP-FX2と同様、デザイン性を重視。給水用のタンクがシースルーで内側がほのかに見えるだけでなく、水面を柔らかい光で照らし、水が減る様子を確認できる。本体前面が7色に光り、室内の湿度やタンクの水切れなどを表現する。

【左】給水タンクを引き出したところ。水面を光で照らすことで、インテリア性だけでなく、外から水の減り具合を確認できるという実用性も。【中・右】HV-EX30は気化式の加湿器。フィルターは全体を引き出せるので手入れもしやすそうだ

中央部分は湿度モニターになっており、湿度や運転状況を7色の光で表現する