パナソニックとジャーナル スタンダード ファニチャーは28日、インテリアと洗面空間についてのトークセッションを開催した。
ジャーナル スタンダード ファニチャーとコラボ
パナソニックは2014年10月に、フロートプランに対応した洗面化粧台「C-Line」を発売。このたび同製品のコーディネートを、ジャーナル スタンダード ファニチャー(journal standard Furniture)を手がけるベイクルーズグループのACMEと共同で行うことを発表した。
7月28日には、コラボレーションにより誕生した洗面空間の初披露会を開催。合わせて「インテリアと洗面空間」についてのトークセッションが行われた。話者はパナソニック エコソリューションズ社 マーケティング本部 住環境営業企画部 部長 和田庸平さん、ACME COO 辻雅彦さん、2012年度ミス・ユニバース日本代表 原綾子さん(ゲスト)。
左からACME COO 辻雅彦さん、パナソニック エコソリューションズ社 マーケティング本部 住環境営業企画部 部長 和田庸平さん、2012年度ミス・ユニバース日本代表 原綾子さん |
洗面空間の世界的トレンドと捉え方
まずは洗面空間の世界的トレンドについて。近年は色を抑え、蛇口や鏡台の過度な装飾をなくしたシンプルなスタイルが増えているという。また、「水回りはこうあるべき」という概念を捨て、今まで洗面空間に置かれることのなかった絵や写真、小物などのパーソナルアイテムを取り入れる傾向がある。
イタリアに在住経験のある辻さんは、同国の洗面所に対する捉え方について次のように振り返る。
辻さん「僕がイタリアに住んでた時に、友人の家に招かれたんです。初めてお邪魔した時にまず紹介してもらったのが友人の家族、家庭の味であるソウルフード、それからインテリアです。イタリアではリビングダイニングだけじゃなくて、キッチン、トイレ、バスルームまでお客さんに紹介します。家族のストーリーや自分を表現するのがインテリア。その対象が洗面空間にまで広がってるんですね」
日本では見せることが恥ずかしい、と考えられがちな洗面所。だが、イタリアでは住人の個性をかいま見えるインテリアの一要素としてとらえられているようだ。
ミス・ユニバース・ジャパンが洗面所ですること
次のテーマは、2012年 ミス・ユニバース・ジャパン 原綾子さんの洗面所の使い方について。モデルである原さんは、毎日洗面所で顔や体のケアを行っているという。
原さん「朝起きて顔を洗ってから、フェイス、頭皮、デコルテのマッサージをします。それから3面鏡で後ろ姿をチェックしたり。美の世界では、『後ろ姿』が一番チェックされるといっても過言ではありません。キレイな後ろ姿を意識することが癖になっていますね。あとはメイクをしたり、脱衣して風呂に入ったり……。洗面所は『1日の始まりと終わり』のすべてが出来る部屋にしたいと思っています」
またミス・ユニバースは洗面所にどのようなアイテムをおいているのか、その収納方法に関する質問がされた。
原さん「広さは3.5畳ぐらいで、洗濯機やケア用品などを置いています。ケア用品は気分や用途に合わせて選べるように、キッチンのスパイス棚みたいに並べて収納しています。髪の毛にはホホバオイル、とか使い分けたり。美容のスパイスラックと言ってもいいかもしれません」
原さん「長く時間を過ごす場所ですから、より良い環境にするため、アロマキャンドルを置いています。洗面所にいるときは必ずつけて、リラックスできる空間にしています。また、足湯のための椅子を置いています」
辻さんや和田さんによると、原さんにとってのアロマキャンドルのように、「自分の心に響くもの」を飾り、居心地の良い洗面空間を作り上げるのが、今のトレンドなのだそう。
コラボレーションに至った理由は?
続いてはパナソニックとジャーナル スタンダード ファニチャーがコラボレーションした理由が、和田さんと辻さんの口より明かされた。
辻さん「ジャーナルスタンダードは『カジュアルアップ』、つまりリラックス・コンフォートの中に、品や美しさを持たせたアパレルです。そこから生まれたジャーナル スタンダード ファニチャーは、『もっとインテリアを楽しもうよ』というのがコンセプトです。『こうあらねばならない』ということに常に疑問を持って、季節ごとに着せ替えできるようなソファなどを扱っています。ヴィンテージ・ユーズド感を重視しているので、パナソニックさんとのコラボレーションは意外でした」
和田さん「洗面・化粧・洗髪・洗濯・脱衣という行為が、ひとつの空間に凝縮される場所が洗面所。これまでは、北側のジメジメしたエリアに当てられることが一般的でした。そうした印象を変え、パナソニックにしかできない空間にしたい、洗面所を居室化してインテリアのデザイン性に飛んだ空間にしていきたい。そう考えた時に、ジャーナルスタンダードのもつ素材感とコラボレーションをしたい、という話になったのです」
リフレッシュ出来る要素を入れる
C-Lineの男性向けスタイリングでは、ヴィンテージランプ、アイアンのロッカーなどでインダストリアルな雰囲気を演出している。一方女性向けは、ガラスや陶器、インテリアグリーンやアロマディフューザを取り入れたリラックスできる空間となっている。
辻さん「コーディネートのポイントは『パーソナル』『有機的』『香り』の3点。アートやフレグランスなど五感に響くものをインテリアに取り込んでいます。普段の生活の中で洗面所で過ごす時間が伸びているので、自分が居心地がいい空間を作り上げました」
原さん「ウーマンズスタイリングは機能性があっていいですが、私はメンズスタイリングが好きです。男性的ではあるけど、抜け感のある小物に可愛らしさを感じます」
辻さん「ジャーナル スタンダード ファニチャーでは、仮想のホテルをイメージしたトイレマットやタオル、ランドリーボックスなどをリリースしているんです。無機質な空間になりやすい場所に、NYのデザインホテルっぽいリラックスの要素を導入する。業務用の白じゃなくて柄物とかを採用したり。ホテルのように非日常でリフレッシュできる空間を家の中にも、というイメージですね」
全国で見ることができるという今回のコラボレーション。ジャーナル スタンダード ファニチャーの店舗が近くにない、という人にも同ブランドを楽しんでもらえる機会になりそうだ。
和田さん「コーディネートされたC-Lineは、全国のパナソニックのショールームでも見ることが出来ます。水回りや洗面はこんなに楽しめる、ということを伝えていきたいです」
ジャーナル スタンダード ファニチャーがコーディネートしたC-Lineは、ジャーナル スタンダード ファニチャー 梅田店、吉祥寺店と全国のパナソニックショウルーム(一部を除く)でみることができる。