元AKB48研究生で女優の冨手麻妙(とみて・あみ=21)が1日、東京・新宿武蔵野館で行われた映画『闇金ドッグス』の初日舞台あいさつに出席した。

女優の冨手麻妙

本作は、ヤンキーアクション映画『ガチバン』シリーズの組員・安藤忠臣を主人公とした物語。冨手が演じるのは、地下アイドルユニット"けろリズム"の姫野えりな役で、アイドルとして売れることを夢見るも、津田寛治演じる悪徳事務所社長から金銭を要求され、ついには闇金に手を出してしまう役どころとなっている。2009年にAKB48の第8期研究生オーディションに合格して芸能界デビューを果たすも、同年12月に卒業した冨手。翌年の復帰後はグラビアアイドルを中心に活動しながら舞台で演技を磨き、今年は園子温監督作に3作連続で出演するなど注目を集めている。

この日は冨手のほか、山田裕貴、高岡奏輔、津田寛治、青木玄徳、土屋哲彦監督が出席。司会を務めたプロデューサーが冨手に「本当にリアルなアイドルに見えましたが、ワケがあるんですか」としらじらしく質問すると、場内からは笑い。冨手は「なんで言ってくれないんですか」とツッコミを入れながら、「台本を読んだ瞬間に『これだ!』と思いました」と自身と役柄を重ねたことに触れた。また、「借金をしたことはないですが」と前置きした上で、「アイドルの世界を生々しく描いている作品は今まで見たことがありませんでしたし、これは絶対にやりたいという思いで撮影にも挑ませていただきました」と撮影前の意気込みを振り返った。

また、撮影で苦労したこととして「けろリズムのポーズ」を挙げ、片手でその指サインを披露。登壇者からは「(楳図かずおの)"グワシ"に似ている」との指摘もあり、冨手が「監督からの指示でやりました。踊りとか歌よりもこれが一番難しかったです」と語ると、土屋監督は「特に意味はありません(笑)。衣装合わせの時にふと思いついて」と説明。登壇者たちは「難しいな…」などとつぶやきながら、見よう見まねで"けろリズムポーズ"を再現していた。

イベントの締めくくりには全員並んでのフォトセッションの時間が設けられ、カメラマンからはこの"けろリズムポーズ"の要求。登壇者たちは快く応じながらも「指痛い」などと苦労する姿に、客席から笑いが起こっていた。

左から土屋哲彦監督、冨手麻妙、高岡奏輔、山田裕貴、津田寛治、青木玄徳

映画『闇金ドッグス』で地下アイドル役を演じた冨手麻妙 (C)2015「闇金ドッグス」製作委員会