「次の週末、どこかに旅したい」と思ったら、その選択肢に香港はどうだろう。「時間・費用的に無理! 」と思うかもしれないが、実はそうでもないのである。そこで今回、低コスト航空会社(LCC)の中でもレジャー・リゾート路線を展開しているバニラエアで行く、香港週末旅行を紹介しよう。
体力がある人は深夜便を
バニラエアの東京(成田)~香港便の料金は、通常のプランである「コミコミバニラ」なら成田~香港で片道1万2,890円~、荷物の預けや座席指定に別途必要となるキャンセル不可の「シンプルバニラ」なら成田~香港で片道8,890円~。それに、支払手数料(1区間500円)と空港使用料(成田出国時は1,540円、香港出国時は165香港ドル)などを加えた料金が必要となる。ちなみに、燃油サーチャージは発生しない。
バニラエアは現在、東京(成田)~香港を1日2往復展開している。11:10成田発・14:40香港着と21:15成田発・00:45香港着、01:45香港発・07:05成田着と15:40香港発・21:05成田着だ。なお、香港の時差は日本の-1時間で、フライト時間は成田~香港は4時間30分程度となる。
このフライトで週末だけのプランを考えると、土曜日の昼前に成田を発って日曜日の夜に成田に戻る、香港丸1日の1泊2日となる。もしくは体力に自信があればだが、金曜日の仕事後に成田を発って日曜日の夜に成田に戻る、香港丸2日の2泊3日も可能だ。
バニラエアは4月8日に開業された成田空港第3ターミナルを拠点としている。電車の場合、直接第3ターミナルへはアクセスできず、徒歩か空港内の無料シャトルバスを利用することになる。その意味でも、第3ターミナルへは"1,000円バス"などと呼ばれる京成バス「東京シャトル」と平和交通「THEアクセス成田」が便利だ。
早朝・深夜便にも対応したバスは約20分間隔で運行されており、東京駅から第3ターミナルまで1,000円(予約すれば900円)でアクセスできる。時間帯によって異なるが、東京駅から第3ターミナルまでは75分程度となる。
LCCに寄り添った機能的な第3ターミナル
第3ターミナルはLCC専用ターミナルになっている。第1,2ターミナルに比べると規模は小さいものの、その分、必要な機能が集約されているため使い勝手がいい。
LCCの場合、預け荷物が有料なこともあるが、バニラエアは20kgまで無料(コミコミバニラの場合)となっている。あれこれ持って行きたい時も安心だ。なお、バニラエアはカウンターチェックインのほか自動チェックイン機も設けている。預け荷物がないなら自動チェックイン機が使えるので、混雑を回避したい人は荷物を少なくするのも手だ。機内持ち込みは2個(各辺が56cmX36cmX23cm以内)・総重量10kgまでとなっている。
チェックインを終えたら、空港内で買い物や食事を。うどんやハンバーガー、たこ焼き、そして寿司もあるので、時間帯によってはフライト前に食事を済ませておくといいだろう。なお、アルコールを除いては機内に飲食物を持ち込むことができるので、必要な人はここで買いそろえておこう。ただし、制限エリア以前に購入した飲料は機内に持ち込めないのでご注意を。
7店舗がそろうフードコートは4時から21時(カフェは22時)まで営業。うどんやたこ焼きなど、LCCに合わせて手軽に食べられるメニューを展開している(写真は本場香川 宮武讃岐うどんの「濃厚豚うどん並」税込700円) |
ポップなデザインの機内でCAがおもてなし
入国審査も終えて機内へ。バニラエアはエアバスA320を運用しており、通常の座席(スタンダードシート、コミコミバニラなら無料)のほか、通路・非常口そばで足元に余裕がある座席(リラックスシート、全プラン+1,000円)も予約時に選べるようになっている。ちょっとでも快適な環境を希望するなら座席を選んでみるのもいいだろう。
機内はレジャー・リゾート気分を盛り上げるべく、バニラエアのカラーであるイエローとブルーを基調にしている。また、通路や座席下のカーペットにはブルーのバニラフラワーが、後方の壁にはイエローのバニラフラワーがデザインされているのもポイントだ。
機内では機内食のほか、バニラエアのオリジナルグッズや免税品の販売をしている。シーズンや就航路線に合わせた機内食を用意しているが、中でも人気なのが数量限定の「バニラエア特製 きいろい くり~むぱん」(税込250円)だ。
バニライエローのパンの中には甘いクリームがぎっしり詰まっており、ちょっと小腹が空いた時にぴったり。便によっては売り切れになってしまうので、ぜひ早めの注文を。なお、機内エンターテイメントの用意はないので、手持ち無沙汰にしてしまいそうな人はPCやゲーム機を持参するといいだろう。