Futuremarkはこのほど、3Dベンチマークソフト「3DMark」のAndroid版に、新バージョン「v1.5.3263」をリリースした。最新バージョンでは、OpenGL ES 3.1/3.0に対応した新テスト「Sling Shot benchmarks」を追加した。

OpenGL ESはモバイルデバイス向けに開発されている3DグラフィックスAPI。「Sling Shot benchmarks」は、OpenGL ES 3.1/3.0に対応したテストで、OpenGL ES 3.1を使用した「Sling Shot using ES 3.1」と、OpenGL ES 3.1を利用した「Sling Shot using ES 3.0」のほか、これらをベースにディスプレイの解像度や解像度に合わせたスケーリング、Vsync(垂直同期信号)などの影響を排除した「Sling Shot Unlimited using ES 3.1」「Sling Shot Unlimited using ES 3.0」の4種類を用意する。実行に当たってはAndroid 5.0(Lollipop)以降を搭載したデバイスが必要となる。

テストの概要

テストシークエンスはCloud Gateをベースとしたもの。ただしFuturemarkでは、Cloud GateとSling Shotは比較できるテストではないという

いずれも従来のAndroid版「3DMark」で提供されているテスト「Ice Storm」と比べて負荷が高いテストで、NVIDIA Tegra K1を搭載した「SHIELDタブレット」でもカクカクとした表示となった。また、Zenfone 2では「ドライバに問題がある」として、「Sling Shot benchmarks」が実行できないように無効化されていた。

Zenfone 2ではそもそもテストが実行できなかった

これに関連して、Futuremarkの資料(3DMark Technical Guide)でも、「Android 5.0に含まれるドライバに問題がある」との理由で、Intel Atom Z3530を搭載した「ASUS Fonepad 8(FE380CG)」ではテストを無効化したと記載されている。また、この問題についてはIntelに通知済みとのことだ。

このほか、Futuremarkでは、近日中にiOS版「3DMark」に対して「Sling Shot using ES 3.0」を追加するとしている。