英国のジャガー・ランドローバーはこのほど、地球上で最も過酷とされる環境下で、新型「F-PACE」の限界性能を試す走行テストを実施したと発表した。ジャガーとして初めて、砂利の山道での走行テストも行っている。

ジャガー「F-PACE」

「F-PACE」は、パフォーマンス、デザイン、実用性を兼ね備えたジャガー初のパフォーマンス・クロスオーバーモデルとして開発。極限の環境下でもすべてのシステムが完璧に機能するよう、ジャガー史上最も過酷な部類に入るテストプログラムが課せられた。

テストはスウェーデン北部にあるジャガー・ランドローバーのテスト施設と、ドバイで実施された。冬の平均気温がマイナス15度を上回ることがほとんどないスウェーデンのテスト施設では、全長60kmのハンドリング試験専用コース、山道の上り下り、摩擦差のある直線道路、オフロード・エリアなどで全輪駆動システムやダイナミック・スタビリティ・コントロール、ジャガー独自のASPC(オール・サーフェイス・プログレス・コントロール)などがテストされた。

ドバイでは、日陰でも気温が50度を超えることがあり、直射日光の下に停車した場合、車内の温度は70度にまで上昇する。室温調節システムからインフォテインメント・タッチスクリーンに至るまで、極端な高温と湿度の中で完璧に機能するかどうか検証が行われた。

「F-PACE」は砂利の山道での走行テストも行っており、このようなプログラムを組み入れるのは、ジャガーとして初めての試みとなる。「F-PACE」は最新のアルミニウム・インテンシブ構造を採用しており、9月に開催されるフランクフルト・モーターショーでワールドプレミアを果たす予定だ。