石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下、JOGMEC)は27日、岩手地熱が実施する岩手県松尾八幡平地域における地熱資源探査事業に対し、出資基本契約を締結したと発表した。地熱事業では初めての出資となる。出資見込額は約5億5,000万円。

有望な地熱資源の存在を確認

岩手地熱は2015年6月、2012年度から2014年度までJOGMECから助成金の交付を受けて実施していた岩手県松尾八幡平地域における地熱資源開発調査事業を、地熱資源探査事業へ移行。同地域は、2010年度まで行われた新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による地熱調査において、有望な地熱資源の存在が確認されているエリアに位置するという。

プロジェクト位置図

JOGMECは、2012年9月から地熱資源に関する調査助成や債務保証等による支援事業を進めており、このたび、岩手地熱の要請を受けて同事業への参画を決定。同社が2015年度に負担する探査事業費の24.99%に当たる約5億5,000円を出資する予定だ。

地熱発電は、CO2排出量が少ないほか、ベースロード電源として安定的に発電が可能な重要な電源といわれている。今後も、JOGMECは地熱資源開発の促進を図るため、国内で地熱資源開発を行う国内法人に対し、積極的な支援を行っていくとしている。