俳優の伊藤英明が主演する映画『テラフォーマーズ』(2016年GW公開)の追加キャストが27日、発表された。

上段左から、伊藤英明、武井咲、山田孝之、小栗旬、中段左から、ケイン・コスギ、菊地凛子、加藤雅也、小池栄子、下段左から、篠田麻里子、滝藤賢一、太田莉菜、福島リラ

本作は累計発行部数1,200万部を突破した同名漫画を原作に、準備に約2年を費やしてようやく実写化が実現したSFアクション映画。未来の火星を舞台に、人型に進化したゴキブリとそれらを駆除するために特殊能力の手術を受けた人々との戦いを描いている。メガホンをとるのは『クローズZERO』(2007年)、『土竜の唄 潜入捜査官REIJI』(2014年)など人気漫画原作の実写化を多く手がけてきた三池崇史監督。伊藤は、オオスズメバチの能力を持つ主人公・小町小吉を演じる。

発表された追加キャストは12人。小吉の幼なじみ・秋田奈々緒役を女優の武井咲、蛭間一郎を俳優の山田孝之、本多晃役を小栗旬、ゴッド・リー役をケイン・コスギが演じる。さらに、ティンをベースにした武藤仁役に山下智久、ヴィクトリア・ウッドをベースにした森木明日香役に菊地凛子、ドナテロ・K・デイヴスがベースの堂島啓介役に加藤雅也、張明明がベースの大張美奈役に小池栄子、ジャイナ・エイゼンシュテインがベースの大迫空衣役に元AKB48の篠田麻里子、テジャス・ヴィジがベースの手塚俊治役を滝藤賢一、マリア・ビレンがベースの連城マリア役を太田莉菜、そしてオリジナルキャラクターの榊原を福島リラが演じる。

三池監督が「受けるのに勇気のいる作品」と表現する本作では、世界で一つの宇宙服を制作するため、出演者は約100パーツから構成された宇宙服の衣装合わせを10回以上繰り返され、同時に太れない、やせられない、と徹底した自己管理が要求されたという。その上で出演を決めた俳優たちに、監督も「豪華で最強の俳優陣がそろった」と自信をもつ。

もともと原作を読んでいたという武井は、「自分自身特殊メイクが初めてなので大変ですけど、カメラを通してどういう風に映っていくのか楽しみで仕方ないです」と撮影を心待ちにしていた様子。一方、山下は「伊藤さんはとても心強い頼りになる兄貴分ですので、ついていきたい一心で、自分も悔いが残らないよう燃え尽きたいと思います!」と意気込み、「現場では、一からサイズを測って作ったタイトな宇宙服を着ているので、トイレにいくのが大変でちょっと困っています」と撮影中の悩みを吐露した。

原作では体の大きなキャラクター・蛭間を演じる山田は、「1カ月で30キロほどウエイトを上げようと思ったんですが、下手したら死ぬのでやめました」と急激な増量を断念。小栗は、「今回オファーをいただいた際に、監督から本多という役は、自分であてがきをしているという話を聞き、それならやらない理由がないなと思い引き受けました」と出演理由を明かした。

また、「出演のオファーをいただいた時は正直不安でした」と振り返る篠田は、「豪華なキャストの皆さんと一緒に演技ができ、すごく勉強になりますし幸せな環境だと思います」と出演を喜ぶとともに、「今回衣装合わせだけで5~6回あり細かく採寸したので、数カ月太ることもやせることもできず現状を維持しなければいけなかったので、自己管理がすごく大事だと思いました。それも役作りの一つとして頑張ります」と意気込みを述べた。

今回の実写化のベースとなっているのは、コミックス第1巻にあたる「バグズ2号編」。その理由について小岩井宏悦プロデューサーは、「『バグズ2号編』は、原作の魅力がすべて凝縮されており、確実に感動することができるエピソードで実写化にふさわしかった」とコメント。600年後の火星を描くにあたり、日本映画では初となるアイスランドロケを『インターステラー』(2014年)の製作スタッフと合同で行うことが決定しており、本作の重要な役割を担う宇宙船のセットは製作に約1億円を投じ、3カ月間をかけて原作の世界観を忠実に再現しているという。

(C)貴家悠・橘賢一/集英社 (C)2016 映画「テラフォーマーズ」製作委員会