新潟県十日町市および津南町で7月26日~9月13日、里山を舞台にした国際芸術祭「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2015」が開催される。
約350組のアーティストによる芸術作品を展示
同芸術祭は日本各地で行われている「アートによる地域づくり」の先駆的な取り組みで、同地域の200もの集落を舞台に、35の国・地域の約350組のアーティストによる芸術作品の展示やアートイベントを展開する。
今回は今までの棚田やマブ、瀬替えなど、自然と関わるための術に加え、ダムやスノーシェッド(雪除けの覆道)など、通常ではアートとみなされにくいものに焦点あてるほか、地域と都市が交流し、互いが得意な分野で補い合う「交換」の場をつくりだす「都市と地域の交換」がテーマとなる。それらのテーマに沿って新たに180点もの新作が登場し、作品総数は約380点となる。
草間彌生氏の「花咲ける妻有」をはじめ、蔡國強氏「蓬莱山」(越後妻有里山現代美術館)、イリヤ&エミリア・カバコフ氏「人生のアーチ」(まつだい「農舞台」周辺)、ジミー・リャオ氏「Kiss & Bye」(JR飯山線土市駅、越後水沢駅)、古郡弘氏「うたかたの歌垣」(松之山・おふくろ館)、アネット・メサジェ氏「つんねの家のスぺクトル」(松代・田野倉集落)、川俣正氏「ツマリ・ジオラマ」(松代・インターローカル アート ネットワーク センター)などの新作が登場する。
さらに今回は、廃校を活用した3つの施設をオープンする。旧上郷中学校をパフォーマーレジデンス兼劇場とする「上郷クローブ座」のほか、廃校の体育館の大空間を生かした「清津倉庫美術館」、農業をベースに美術・体育・音楽・家庭科を学べ、長期的な「都市と地域の交換」の拠点施設として生まれ変わる「奴奈川キャンパス」が展開する。
作品鑑賞パスポートは一般3,500円(前売り3,000円)、高・専・大学生3,000円(前売り2,500円)、中学生以下は無料となる。なお、イベントは別料金だが、パスポートの掲示で割引される。