人材需要は2014年の予測よりも増加

ボーイングは7月20日、「2015年版パイロットと技術者予測」を発表した。同予測では、今後20年間で世界の航空会社が3万8,000機を保有機材に加えるのに伴い、2015年から2034年までの間に世界の航空会社で55万8,000人の新規パイロットと、60万9,000人の新規技術者が必要になるとしている。

同予測は毎年発表され、航空業界に影響を及ぼす市場要因の変化を考慮に入れて考察している。2015年版予測ではパイロットの需要が引き続き増加するとみており、2014年の予測と比較して4%以上、整備技術者については約5%多い人材需要を見込んでいる。

熟練した人材に対する世界的な需要増は継続的な経済発展によるものと予測され、その結果、今後20年間にわたる人材需要は年平均で新規パイロットが約2万8,000人、新規技術者が3万人以上に上るという。

今後20年間にわたる新規パイロットと技術者の地域別需要予測は、アジア太平洋でパイロットが22万6,000人・技術者が23万8,000人、ヨーロッパでパイロットが9万5,000人・技術者が10万1,000人、北アメリカでパイロットが9万5,000人・技術者が11万3,000人、ラテンアメリカでパイロットが4万7,000人・技術者が4万7,000人、中東でパイロットが6万人・技術者が6万6,000人、アフリカでパイロットが1万8,000人・技術者が2万2,000人、ロシア/バルト3国でパイロットが1万7,000人・技術者が2万2,000人としている。

ボーイング・フライト・サービスのバイス・プレジデントであるシェリー カーバリー氏は、「航空会社のプロフェッショナルに対する世界的な需要を満たすという課題は、一社だけで解決できるものではありません。パイロットと技術者の訓練と資格取得に対する需要増に応えるために、航空機メーカー、航空会社、トレーニング機器メーカー、トレーニング提供団体、規制当局、そして教育機関が一緒になって課題に取り組んでいます」とコメントしている。

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