米Microsoftは7月20日(現地時間)、デジタルアシスタント機能「Cortana」の日本語版をWindows Insiderプログラムのメンバーに提供する計画を発表した。
デジタルアシスタント「Cortana」は、リマインダーの作成・通知、カレンダーの確認、道順案内など、検索サービスBingをベースにした様々なアシスタント機能を提供する。またNotebookという記憶域を持ち、ユーザーの利用を学習しながらパーソナライズしたアシスタント機能を改善するようになる。スマートフォンにはWindows Phone 8.1でベータ版が組み込まれ、Windows 10ではモバイルとPCで利用できるが、リリース時点でサービス提供は、米国、英国、中国、フランス、イタリア、ドイツ、スペインの7カ国に限られ、日本での提供は未定とされていた。
20日に公式ブログで公開された「Cortana brings Cultural Savviness to New Markets」によると、数カ月中にWindows Insiderプログラムを通じて、日本、オーストラリア、カナダ(英語)、インドでテストを開始。年内にブラジル、メキシコ、カナダ(フランス語)にも拡大する。
Microsoftは世界中に同じCortanaを提供するのではなく、国や地域でそれぞれのニーズ、文化や風習を反映したCortanaの提供を目指す。たとえば、中国では大気汚染の観測データを収集し、ユーザーの場所に応じた情報を提供する。
Cortanaの声は国ごとに適した声が選ばれている。「English Rose」と呼ばれる英国のCortanaは少し控えめでゆったりとした感じで、中国のCortanaはいつも微笑んでいるような口調である。さらに、現地の言葉、イディオム、言葉遣いを反映するようにCortanaはカスタマイズされる。ただし、ポジティブ、安心、インテリジェント、透明性という4つは世界中の全てのCortanaに共通したパーソナリティになる。
Cortanaのカスタマイズには国民性も取り入れられる。日本では礼儀正しさを重んじ、丁寧な対応がデフォルト設定になっている。イタリアのCortanaは"私たち"という言葉を好んで使い、求められれば国歌を披露する。自虐的なユーモアを好む英国では、ユーザーがふざけているときに、Cortanaは皮肉たっぷりの返事を返す。