日本経済新聞出版社はこのほど、書籍『中国 「新常態」の経済』を発売した。著者は野村資本市場研究所シニアフェローの関志雄(かんしゆう)氏。価格は2,500円(税抜)。
中国経済崩壊論、高成長継続論を退ける一冊
株の暴落で揺れる中国経済は中所得国の罠を脱け出し、長期安定的な成長軌道に移っていくのか。同書は、習近平政権の唱える「新常態」(ニューノーマル)経済の全体像を解説。中国経済崩壊論、高成長継続論を退け、豊富な経済データや分析に基づき、中国が世界最大規模の大国へと変貌する可能性を提示する。中国経済研究家である著者は、冷静な視点から、明確な見通しを論じている。
内容は、「第1章 中国経済の「新常態」――なぜ成長率が低下してきたか」「第2章 経済発展パターンの転換」「第3章 顕在化する金融・財政リスク」「第4章 習近平改革の実態」「第5章 グローバル大国としての中国」となる。
著者の関志雄氏は1957年香港生まれ。1979年香港中文大学経済学科卒業、1986年東京大学大学院経済学研究科博士課程修了、1996年東京大学経済学博士。香港上海銀行本店経済調査部エコノミストなどを経て、2004年より現職。著書に『円圏の経済学』(日本経済新聞出版社)などがある。