日立アプライアンスは7月16日、大容量冷蔵庫「真空チルド」シリーズの新モデルを発表した。フラッグシップモデル「Xシリーズ」5機種の推定市場価格は、定格内容積が730Lの「R-X7300F」が460,000円前後、670Lの「R-X6700F」が430,000円前後、620Lの「R-X6200F」が400,000円前後、565Lの「R-X5700F」が370,000円前後、517Lの「R-X5200F」が350,000円前後(いずれも税別)。R-X7300F、R-X6700F、R-X6200Fの3機種が8月13日発売、R-X5700FとR-X5200Fの2機種が8月27日発売。
真空チルドシリーズでは、独自の「新鮮スリープ野菜室」や「真空チルドルーム」に新たにプラチナ触媒の発生装置を設置し、食材の保存性能を向上させた。
プラチナ触媒は、野菜から出るエチレンガスやニオイ成分を分解し、新鮮に保存するための炭酸ガスを多く生成する。このプラチナ触媒を採用することで、野菜室とチルドルーム内の炭酸ガス濃度を上げ、野菜のみずみずしさ、肉・魚の鮮度を保つ。北海道大学が開発したプラチナ触媒を、北海道大学との共同研究により、家庭用冷蔵庫として世界で初めて採用した。
新鮮スリープ野菜室は、従来機種では下段ケース奥側のスペースに限られていたが、新製品では野菜室内の上段・下段・たて収納スペースのどこででも、野菜の呼吸活動を抑制する「スリープ保存」が可能となった。「うるおいカバー」「うるおいユニット」によって、結露の発生を抑えながらも、高湿度な環境を維持する。Xシリーズでは、野菜室に「電動引き出し&フルオープン」機能やLED庫内灯も採用し、野菜室の使いやすさを追求している。
新鮮スリープ野菜室と同じプラチナ触媒を採用する「真空チルドルーム」も保存性能が向上。炭酸ガスをルーム内に充満させるだけでなく、約0.8気圧の真空状態にすることで、食品の酸化を抑えて新鮮さをキープするという。
省エネ技術では、パワフル運転や省エネ運転など異なる運転状況でも、2つの冷却サイクルを切り替えて効率よく制御する業界初の「マルチバルブ制御」を搭載。使用状況に合わせて最適な冷凍サイクルに切り替える。5つの冷媒口を設けて経路の切り替えを1つのバルブで行うなどの工夫で省エネ性能をアップした。
最上位機種のR-X7300Fには、収納スペースの広がった製氷室に、フタ付きの「小物収納スペース」も設けられている。ここではアイスクリームや保冷剤などの小物をまとめて整理可能だ。
R-X7300Fの本体サイズはW880×D738×H1,833mm。定格内容積は冷蔵室が386L(うち、チルドルームが28L)、冷凍室が207L、野菜室が137Lの合計730L。カラーバリエーションは、グラデーションブラウン、クリスタルミラー、クリスタルシャンパンの3色となっている。
また、ミドルクラスの「Gシリーズ」4機種と、片開きタイプの「Sシリーズ」3機種も同時に発表された。電動引き出し&フルオープンなどの機能を省略する。
推定市場価格は、Gシリーズの定格内容積620Lの「R-G6200F」が360,000円前後、565Lの「R-G5700F」が330,000円前後、517Lの「R-G5200F」が310,000円前後、475Lの「R-G4800F」が300,000円前後。Sシリーズの定格内容積501Lの「R-S5000F」が280,000円前後、470Lの「R-S4700F」が270,000円前後、415Lの「R-S4200F」が260,000円前後(いずれも税別)。
発売はR-G6200FとR-G5700Fが8月27日、R-G5200FとR-G4800Fが9月17日、R-S5000FとR-S4700F、R-S4200Fが10月1日となっている。