市場最低水準の金利、再来年(2017年)4月には消費税が10%にアップと、住宅購入を検討する人が増える条件が揃う現在です。住宅購入の際、家選びと同じくらい重要なのが住宅ローンをどこで借りるかということ。大きな違いがなくなっている金利ではなく、付帯する特典に注目してみました。
まずは、住宅ローン金利のいまを知っておこう
フラット35の取扱金融機関で最も多い金利が1.54%(2015年6月。融資率9割以下の場合)、民間ローンの変動金利では、0.5%台も登場しているという超低金利時代。ここ最近は詳しく見ると上下しているものの、全体的には史上最低水準を維持しています。住宅ローンの場合は金額が大きく期間も長いので、少しでも金利は低い方がいいと考えるのは当然ですが、物理的に見るとこれ以上、下がる余地は少なくなっています。ですから金利面で見ると、住宅ローンを借りる時期としてはいいタイミングといえるでしょう。
少しでも金利が低い方がいいということから変動金利を選ぶ人も多いようですが、アベノミクスと異次元緩和でインフレ経済が実現されれば金利は上昇します。バブル時代のように驚くような高金利になる可能性は低いとはいえ、長い目で見ればいずれ金利が上昇するリスクを頭の隅に置いておく必要はあるでしょう。
マイレージ、女性限定など特典はいろいろ
住宅ローンに特典=おまけがあるというイメージは、あまりないかもしれません。ところが最近は超低金利が続き、金利差がアピールポイントになりにくいことから、各行からいろいろな特徴がある住宅ローンが登場しています。
航空会社のマイレージが貯まるタイプは、いろいろな金融機関が提案しています。借入時に借入額に応じてというタイプが多い中、スルガ銀行ANA支店は年末の借入残高に応じて最長10年間とお楽しみが長く続きます。
対象者がマイレージ会員のみ、申込みをモール経由で行った場合など、マイレージをゲットするためには条件がいろいろありますから、必ずHPなどで確認をしてから手続きすることを忘れずに。
シングル女性だけでなく、夫婦共有名義で住宅を購入する人が増えています。そんな人は、ぜひチェックしたいのが女性限定の特典。ローン金利の優遇や各種の保険、出産時の金利優遇など、条件が合えばかなりお得なものもあります。
その他にも、イオングループでの買い物が5%オフなど毎日オトクを実感できるイオン銀行、家事サービスなどの提供を受けられる新生銀行、ローン借り入れ中に子どもが生まれると金利優遇を受けられるスルガ銀行ゆうちょ専用支店などもあります。
金利や繰り上げ返済のしやすさはまずチェックすべきことですが、その他の特典にも注目してみると自分にとって有利な住宅ローンを選びやすくなるかもしれません。
(※このページの情報はすべて2015年6月20日現在です。)
(※写真画像は本文とは関係ありません)
<著者プロフィール>
鈴木弥生
編集プロダクションを経て、フリーランスの編集&ライターとして独立。女性誌の情報ページや百貨店情報誌の企画・構成・取材を中心に活動。マネー誌の編集に関わったことをきっかけに、現在はお金に関する雑誌、書籍、MOOKの編集・ライター業務に携わる。ファイナンシャルプランナー(AFP)。