家計簿や日記のように日付が並んでいるデータでは、土日や祝日に色を付けると使いやすくなります。ここでは「条件付き書式」を使って、「日曜日ならば赤」のように条件に合わせて書式を設定する方法を紹介します。
条件付き書式と関数を使ってセルの色を変更する
「条件付き書式」を使うと、セルの内容に応じて「土曜日なら青」「日曜日なら赤」のように条件を指定した書式設定を行うことができます。
日曜日の色を設定する
例えばシートのA列を曜日に応じて異なる色にしてみましょう。まずA列を選択して「条件付き書式」の「新しいルール」をクリックします。
「新しい書式ルール」画面が開くので「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択します。
「次の数式を満たす場合に値を書式設定」の欄に条件を入れます。ここでは日付から曜日を取得するWEEKDAY関数を使用します。
WEEKDAY関数は日曜日なら1、月曜日なら2のように曜日を1~7の数値で返すので、「=WEEKDAY(日付のセル)=1」で日曜日を判定できます (ここでは「=WEEKDAY(A1)=1」)。
書式は右下の「書式」ボタンで設定します。
「書式」ボタンをクリックすると「セルの書式設定」画面が開きます。ここで、条件に合っていた時の表示形式やフォント、罫線、塗りつぶしを設定します。今回は「フォント」と「塗りつぶし」で文字の色とセルの背景色を設定することにしました。
「OK」をクリックすると条件付き書式が反映されます。
土曜日の色を設定する
続いて、土曜日は青になるようにしてみましょう。
先ほどと同じように、A列を選択して「条件付き書式」の「新しいルール」をクリックし、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」で「次の数式を満たす場合に値を書式設定」に条件を入力して書式を設定します。
土曜日はWEEKDAY関数で7になるので、「=WEEKDAY(日付のセル)=7」で条件を指定します。ただし、WEEKDAY関数は、空白のセルに対しても7が返ってきてしまうので、土曜日については「セルが空白ではなく、かつ、WEEKDAYが7」のように指定します。具体的には、「=AND(日付のセル<>"", WEEKDAY(日付のセル)=7)」とします (ここでは「=AND(A1<>"", WEEKDAY(A1)=7)」)。
祝日の色を設定する
次に祝日を判定しましょう。祝日を判定するには、“何月何日が祝日か”をチェックするためのデータが必要です。ここでは「祝日」という名称のシートを用意することにしました。
このシートを使い、「日付が『祝日』シートの列にあったら」という条件を設定してみましょう。
MATCH関数を使い、「=MATCH(日付のセル, 祝日一覧, 0)>0」とします。MATCH関数は、指定したセルの範囲を検索して、一致した値がどこにあるかを返す、という関数です。最後の0というのは「完全に一致したものを対象とする」という意味です。
A列を選択して「条件付き書式」の「新しいルール」をクリックし、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」で「次の数式を満たす場合に値を書式設定」に祝日用の条件 (ここでは「=MATCH(A1,祝日!A:A,0)>0」) を入力して書式を設定します。
条件の優先順位
ところで、土日が祝日だった場合、どちらの色になるのでしょうか。
同じ場所に複数の条件付き書式を設定している場合の優先順位は、「条件付き書式」の「ルールの管理」で確認できます。
「ルールの管理」をクリックすると「条件付き書式ルールの管理」画面が開きます。
条件付き書式は、この「条件付き書式ルールの管理」画面で表示される順番に適用されます。したがって、祝日・土曜日・日曜日の順番に並んでいる場合、下の方が優先度が高くなります。ですから土曜日が祝日だった場合、セルの色は土曜日の色になります。
祝日の色を優先させたい場合は、ルールの並び順を変更して祝日を最後にするか、祝日の色を設定している箇所で「条件を満たす場合は停止」をチェックしましょう。
執筆:よつもと
NPO法人で「MOS (マイクロソフトオフィス・スペシャリスト) 講座対策」等の講師を担当。20年来のThinkPadユーザーだけどMacBookも好き。地下鉄の階段で「もうイヤ」と弱音を吐いたら子供に真顔で「運動してください。そして健康診断に行ってください」と言われたので今年のテーマは筋トレ。インナーマッスルを鍛えよう!
本稿はWindows版の Microsoft Office Excel 2013 (本稿ではすべてExcel 2013と表記) をもとに執筆しています。お使いのExcelのバージョンが異なる場合は適宜読み替えてください。
本稿の内容を実行したことによる損害や障害などのトラブルについて、執筆者および編集部は責任を負うことができません。記載内容を行う場合は、その有効性、安全性など十分に考慮いただくようお願い致します。記載内容は記事掲載日時点の法令や情報に基づいたものです。また紹介されている商品やサービスは、すでに提供が終了していることもあるほか、入手先など記事に掲載されている情報のみとなり、お問い合わせに応じることができません。記載内容を参考にしていただき、ご自身の暮らしにお役立ていただけますと幸いです。