映画『ターミネーター:新起動/ジェニシス』(7月10日公開)で12年ぶりにシリーズ復帰を果たした俳優アーノルド・シュワルツェネッガー。本作は、シュワ演じるT-800が、第1作で自身が演じたT-800と対決するという新旧バトルが見どころとなっているが、シュワは「アクションだけでなく人間味が加わった」と本作について語る。そして、今回のT-800は、ヒロインのサラ・コナー(エミリア・クラーク)と過ごす時間が長いため「人間性が強い」と。
そんな人間らしさの加わったT-800は、どのようにして作り上げられたのか。また、67歳とは思えない鍛え上げられた肉体を維持するトレーニング法や、第一線で活躍し続ける秘訣など、本人にインタビューした。
アーノルド・シュワルツェネッガー 1947年7月30日、オーストリア、シュタイアーマルク州タール生まれ。ボディビルダーとして数々の大会で優勝経験を持ち、1969年に長編映画デビュー。『コナン・ザ・グレート』(1982)で大ブレイクし、『ターミネーター』(1984)で俳優としての地位を確立。2003年から2011年にかけカリフォルニア州知事も務めた |
――本作の撮影で印象に残っている出来事を教えてください。
あらゆる場面が楽しくて、あらゆる場面を覚えているよ。複雑な演技をしなければいけないシーンや、楽しいシーンもあったし、技術的なからみで難しいシーンもあった。CGは後から加えるので、そういうシーンの撮影では、"無"を相手に芝居をするんだ。それは振り付けをしているようなもので、「1、2、3…」と数を数えて、スタントコーディネーターが考えた振り付け通りに動いていく。そういうのは忘れられないね。
――今回のT-800は、ロボットでありながら人間らしさがあるという役どころ。無理やり笑った表情が印象的でしたが、この"ロボットだけど人間らしい"という演技において工夫した点など教えてください。
第1作の時は、完全なるマシーン。人間味が少しもない、そういうように演じた。今回は、サラと長く付き合っているから人間的要素が入っている。だから彼は、人間であるようにする。時々は失敗するけど、成功する時もある。そのあたりの割合が俳優としてはとてもおもしろかったよ。
――無理やり笑ったあの表情は、すぐにできたんですか?
ノー! 人間の笑いは、おかしくておなかから笑うのが普通。でも、T-800はそういう感情がないわけだから、形だけまねする。だから、いかにもわざとらしくて、本当には笑っていないという表情にしたんだ。
――67歳とは思えない体で激しいアクションを披露されていますが、毎日1時間半やっているというトレーニングの内容は?
自転車の機械や、各部分を鍛える機械、いろんな重さのウエイト、腹筋、そしてストレッチ。朝30分だけ自転車をして、夜に1時間ウエイトトレーニングをする日もあれば、朝1時間やって夜30分の日もある。また、公共のジムが家から自転車で30分の距離にあるので、30分かけて行って、45分くらいジムでトレーニングして、帰りも30分自転車で帰るという日もあるんだ。
――本作のためにトレーニング内容をハードにして、体重を4.5キロ増やしたそうですが、何キロから何キロになったんですか?
約100キロから4.5キロ増やし、また落としたよ(笑)。
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