日本銀行は9日、2015年6月のマネーストック速報を発表した。それによると、現金通貨や預金通貨などを合わせた指標「M3」の平均残高は前年同月比3.1%増の1,224兆3,000億円となり、過去最高を更新した。なお、伸び率は前月(3.1%増)より0.2ポイント縮小した。
現金の伸びは拡大、預金は縮小
M3の内訳を見ると、現金通貨と預金通貨で構成される「M1」は同5.4%増の618兆7,000億円で、伸び率は前月より0.3ポイント縮小。M1のうち、現金通貨は同4.8%増の85兆7,000億円で伸び率は0.2ポイント拡大し、預金通貨は同5.5%増の533兆1,000億円で伸び率は0.4ポイント縮小した。
準通貨は同0.8%増の568兆4,000億円で、伸び率は0.1ポイント縮小。CD(譲渡性預金)は同2.6%増の37兆2,000億円で、伸び率は1ポイント縮小した。
M3からゆうちょ銀行への預金を除いた「M2」は同3.8%増の908兆7,000億円で、伸び率は0.3ポイント縮小。M3に投資信託や国債を加えた「広義流動性」は同4.3%増の1,617兆4,000億円で、伸び率は0.2ポイント縮小した。