リーガ・エスパニョーラのレアルマドリードに所属するクリスティアーノ・ロナウド選手が7月8日、東京・丸の内で美容機器メーカーMTGのイベントに出席し、ハリウッドの特撮工房Legacy Effectsおよび3Dプリンタメーカー・ストラタシスが製作した同選手の等身大サイバークローンとの対面を果たした。

クリスティアーノ・ロナウド選手とサイバークローン

世界最高峰のサッカー選手である同選手は今回、MTGのウェアラブルトレーニングギア「SIX PAD」の開発に協力。等身大サイバークローンはそのPRの一環として製作されたもので、3Dプリンティングやハリウッドの特撮技術を用いてロナウド選手の身体を忠実に再現している。筋肉のつき方、骨格や皮膚の質感、表情まで精巧に作りこまれており、同選手が「目が動くなんて信じられない。完璧ですね、気に入りました。」と驚くほどの完成度だ。ちなみに、腕と脚、腹部は「SIX PAD」を装着した時の筋肉の動きを可視化するためにスケルトンパーツが採用されている。7月12日まで丸ビルで一般公開された後、お台場で開催されるイベントで展示する予定だ。

色白なのはシーズン前のデータだから

製作にあたってはまず、同選手の身体をスキャンして3Dデータ化した後、ストラタシスのPolyjet方式3Dプリンタ・OBjet500 Connex3を使用してマスタモデルを出力。そのモデルをベースにLegacy Effectsのアーティストが型取り用の最終クレイモデルを作成し、長年培ってきた最先端の特殊メイク技術を駆使して仕上げていった。現在の本人より色白のカラーリングとなっているのは、シーズン前にデータを取得したためだという。

OBjet500 Connex3はマスタモデルのほかに、腕と脚のスケルトンパーツの製作にも使用されたほか、目の動きなどを制御する内部機構にはストラタシスのFDM方式プリンタ・Dimensionで造形したパーツが使用されている。

製作過程の概要

3Dプリンタで造形したマスタモデル(左)とそれをベースに作成したシリコンのモデル

シリコンで作ったロナウド選手の顔。肌の質感やひげの生え方などとてもリアルなのでぜひ拡大画像で見て欲しい。