2014年度に発生した駅係員や乗務員に対する暴力行為の件数が6日に発表され、前年度より40件多い800件に達したことがわかった。日本民営鉄道協会加盟各社やJR6社、東京都交通局など81社局は、7月10日から暴力行為防止ポスターをいっせいに掲出し、暴力根絶を呼びかける。

暴力行為防止ポスター「これらはすべて暴力です」イメージ

今回集計を行ったのは、大手私鉄16社とJR6社など計32社局。2013年度、暴力行為発生件数は5年ぶりに800件を下回ったが、昨年度は再び大台に達してしまう結果に。週末の22時以降、飲酒をともなった場合に多く発生する傾向があり、とくに改札でのトラブルが最も多く、ホーム・車内の順に続く状況は例年と同様となった。加害者の年齢層には大きな差異はなかった。

これを受けて、鉄道事業者81社局は10日から、駅構内や列車内などに暴力行為防止ポスター「これらはすべて暴力です」を掲出。「突き飛ばす」「殴ってケガをさせる」「モノを投げつける」といった行為が暴行罪や傷害罪にあたることを明記し、他の利用者や鉄道係員への暴力行為が犯罪であることを強く訴える。暴力行為防止ポスターは駅構内に約7,400枚、列車内に約5万8,000枚掲出する予定。掲出期間は9月9日までとなっている。