説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「ソフトウェアアップデート時のりんごマーク、しばらく表示されるのはなぜ?」という質問に答えます。
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Apple Musicがサポートされた「iOS 8.4」の配布が開始されました。すでにアップデートされた方、まさにこれからアップデートしようとしている方、皆さん興味深くApple Musicのニュースを眺めていることでしょう。iOS 8.4に更新すれば、Apple Musicの世界はすぐそこです。
そのiOS 8.4ですが、「設定」からソフトウェアアップデートを実行して更新を行います。システムソフトウェアの更新ですから、いちどシステム(iOS)を終了し、多数のファイルを追加/更新しなければなりません。システムソフトウェアが動作しているときに、その一部を書き換えると正常動作しなくなるという理屈はおわかりになると思います。
システムの更新作業は、iOSとは別に存在するプログラム(ファームウェア)が担当するため、iOSが動作している必要はありません。ただし、描画は行わず操作も受け付けない特殊な動作モードとなるため、アップデート中のiPhoneは"身動きできない状態"になります。もし処理が中断されると、アップデートも元に戻すこともできなくなる可能性は高く、そのためにアップデート前にはバッテリー残量のチェックが行われるというわけです。
りんごマークとともに進捗状況を示す棒(プログレスバー)が表示されるのは、アップデート中であることを示すとともに、プログレスバーの動きによってファイルコピーなどの処理が滞りなく進んでいることを示すためです。なにも表示されないと不安になりますが、動きがあれば"固まっていない"ことの確認にはなります。大量のファイルがフラッシュメモリに書き込まれるため、数分ほど時間はかかりますが、なにもせずただ待ちましょう。