日新火災海上保険(以下日新火災)はこのたび、7月(保険期間の開始日は2015年10月1日以降)よりマンション管理組合向けの火災保険「マンションドクター火災保険」の販売を開始すると発表した。
良質な「管理」に対して「割安」な保険料を実現
新商品「マンションドクター火災保険」はマンション共用部分を取り巻くリスクを総合的に補償する、管理組合向けの火災保険。同商品の最大の特長は、同社が業務提携する一般社団法人日本マンション管理士会連合会(以下日管連)が実施する「マンション管理適正化診断サービス」(※1)の診断結果に応じて保険料が決まる仕組みを導入した点にあるという。日管連に所属するマンション管理士が同サービスによる診断を行い、その診断結果が良好な場合は、同商品に割安な保険料で加入できるという。同商品は、マンション管理の専門家と連携し、"管理の質"に応じた保険料を実現した業界初という保険だとしている。
(※1)「マンション管理適正化診断サービス」とは、日管連がマンション管理の質を高めることを目的として無料で実施する管理状況の診断サービス。同サービスでは実際の管理状況を診断するだけでなく、今後の"管理の質"の向上に向けた改善点などを記載した「共用部分診断レポート」を管理組合に提供する。
マンション管理組合向けの火災保険では、マンションの高経年化が進むことで、水濡れ事故などが増加しているという。こうした状況を受け、損害保険会社各社では、高経年物件を中心とした保険料の値上げや、保険引受自体の制限などの対策を講じるケースが増えつつあるとしている。このような状況の中、日新火災では、高経年であっても適切な管理が行われているマンションにはより割安な保険料で商品を提供したいと考え、建築年だけでなく管理状況に応じて保険料が決定する仕組みを導入することにしたという。
同商品では、建築年ごとの保険料をベースとしているが、「マンション管理適正化診断サービス」の診断結果に応じて、保険料の割引率を決定。管理組合による積極的な組合運営活動のもと、適切なメンテナンスを実施しているなど、管理状況が良好な場合、20%~30%程度(同社および日管連にて行ったマンション管理状況のサンプリング調査に基づく試算。実際には、個々の管理組合の管理状況によって割引率は異る)の割引率を適用する。
日新火災では、「マンションドクター火災保険」の販売を通じて、マンションの住環境の維持・向上に貢献していくという。