特撮作品「ウルトラマン」シリーズから、1971年から放送された『帰ってきたウルトラマン』と、1998年から放送された『ウルトラマンガイア』がBlu-ray BOX化を果たし、それぞれ2015年11月26日と2016年2月24日にバンダイビジュアルから発売されることが決定した。
『帰ってきたウルトラマン』は、シリーズのターニングポイントとなった作品。従来の「ウルトラマン」の根幹であるSF娯楽特撮という側面を保持しながら、主人公たちが生活をおくる都心のすぐそばに怪獣が繰り返し現れて暴れるという設定や、怪獣退治隊であるMATが使用する航空兵器が現用兵器をモチーフに設計されるなど、日常に近い世界での出来事であると感じさせる"リアル"にこだわって制作されている。
さらに、登場人物の内面やバックボーンを明確に打ち出すドラマ作りと演出方法を採用したことで、キャラクター同士の個性がぶつかり合い、物語の持つ迫真性を強めた。ほかにも、ゾフィーを筆頭に、ウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラマンジャックと続く「ウルトラ兄弟」というアイデアが生まれたことに加え、現在では定番となっている、歴代ヒーローの共演や、ヒーローのパワーアップ、新必殺武器の登場、過去の人気怪獣が再登場して夢の激闘を繰り広げるなどの設定は、本作が元祖といわれている。
今回のBlu-ray化では、44年前に撮影された16mmフィルム原版までさかのぼり、『ウルトラマン』HD Remaster2.0と同様の最新技術を駆使してHDリマスターを作成。フィルムに記録されていた情報を余すところなく取り出し、俳優の表情変化、衣装、セットや小道具に至るまで階調表現(色や明るさの変化のなめらかさ)を豊かに仕上げているという。
収録話数は、第1話~第51話。それぞれ特製アートBOXとピクチャーレーベル仕様で、HD Remaster2.0の潜在パワーを引き出す徹底活用ガイド仕様の解説書に加え、ウルトラマンジャック役の菊池英一(現・きくち英一)氏のインタビューなどを収録している。価格は4万9,800円(税別)となる。
一方の『ウルトラマンガイア』は、『ウルトラマンティガ』、『ウルトラマンダイナ』に続く「平成ウルトラマン三部作」の第三作として制作された新世代のウルトラマン。地球とそこで暮らす人々を守るために「ウルトラマンガイア」の力を得た高山我夢は、根源的破滅招来体と仮称される者たちから送り込まれる戦闘獣たちと戦い、辛くも勝利を収めてきた。しかし、もう一人のウルトラマンである「ウルトラマンアグル」は、地球を根源的破滅招来体から守るためには、人類を削除するしかないと考えていた。地球と人類に悪意を持つ謎の敵との戦いに加え、2人の異なるウルトラマンの"あり方"を軸にするという、異色の物語が描かれた。
今回リリースされる『ウルトラマンガイア Complete Blu-ray BOX』は、ビデオ原版がオリジナルとなる本作を、現在の最良の技術でHDアップコンバート。さらにノイズ除去などブラッシュアップを重ねた「HD Remaster2.0V」仕様となっている。
TVシリーズ全51話に加え、今回初のHD化となる劇場版『映画 ウルトラマンティガ ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』とOV『ウルトラマンガイア ガイアよ再び(完全版)』を収録した10枚組となる。また、特典Blu-rayには、新規撮り下ろしを含む「XIGメカクロニクル」や、TVシリーズDVD-BOXおよび劇場版、OV(DVD-BOX)に収録された映像特典を余すことなく収録している。特製収納ボックス&ピクチャーレーベル仕様で、「オールカラーブックレット(24ページ)」が封入特典となっている。価格は4万5,000円(税別)。
さらに、7月14日より放送が開始される「ウルトラマン」シリーズ最新作『ウルトラマンエックス』(テレビ東京系 毎週火曜日18:00~18:30)のBlu-ray BOXとDVD-BOXの発売も決定。作品解説やインタビューを掲載した24ページの解説書のほか、特典ディスクには、メイキングや「大地の怪獣ラボ」も収録する。第1巻の価格はBlu-ray BOXが1万9,800円/税別、DVD-BOXが1万7,800円/税別。発売日は第1巻が2015年12月24日で、第2巻が2016年3月25日となる。
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