Mac OS Xの基礎の基礎 1 基本的な操作方法

いよいよMacを手にしたあなた。Macユーザーとしての第一歩、おめでとうございます! ……しかし、Macの画面を初めて見る人は戸惑うかもしれない。今回はMacの基本的な使い方について解説していこう。

まずMacが起ち上がるととてもシンプルな画面。画面上と下にそれぞれメニューのようなものが並んでおり、デスクトップには綺麗な壁紙が貼られている以外は何もない。上にあるバーは「メニューバー」と呼ばれ、Macのソフトウェアの操作に関するメニューが並んでいる。下にあるバーは「Dock」と呼ばれ、ソフトウェアを起動するショートカットメニューであると同時に、今使っているソフトや使用中の書類などを表示する部分になっている。

Macの起動時の画面。上のバーがメニューバー、下のアイコンが並んでいるところがDock

操作はマウス トラックパッド

これらを操作するのがマウスまたはトラックパッドだ。AppleのマウスはWindowsのものに比べて形状が特殊で、ボタンがないように見える。トラックパッドも1枚板だ。Windowsユーザーならクリックはどうするの? とか右クリックは? と思うかもしれない。

AppleのMagic MouseとMagic Trackpad。左右ボタンがなく、とてもシンプルで美しいデザイン。一見すると操作方法が分からないかもしれない

Apple の「Magic Mouse」は上の面すべてがボタンになっていて、押し込むとクリックできる。これが普通のクリック。そして右クリックは、よくあるマウスの右ボタン側を押せば自動的に右クリックとして扱われる。つまりボタンがないように見えるだけで、実際にはあるものと思って使えばいい。

ボタンがないように見えるが実は右側をクリックして右クリックできる。スクロールも面のどこかを滑らせれば利用可能だ

ノートブックのトラックパッドや「Magic Trackpad」の場合も、押し込めば普通のクリックができる。右クリックの場合は、二本指で押してみよう。さらに最近のMacBookでは強く押し込むことによって機能が利用できる「強めのクリック(Force Touch)」も使える。

一本指でクリック、二本指で右クリック。スクロールはパッド全面で二本指で上下すればOK

ファイルの選択はワンクリック、ファイルを開く場合はダブルクリックが基本になる。ファイルの移動などは押しっぱなしでドラッグしよう。マウスとトラックパッドの操作に関しては別の章で詳しく解説するが、とりあえずこれで基本操作ができるはずだ。

Dockからソフトを起動してみよう

では画面に戻って、まずはDockから見てみよう。DockにはMac内に標準でインストールされているソフトウェアが登録されている。マウスでワンクリックすると、これらのソフトが起動できる。ここではWebブラウザである「Safari」を起動してみよう。

Dockの中にある「Safari」のアイコンをクリックすると、「Safari」アイコンが飛び跳ねて起動開始

起動するとガイド表示のあと、あらかじめ登録されている「お気に入り」が表示される。Appleを選べば、Appleのサイトが表示できる。

起動するとガイド表示があり、「Safariを始める」をクリックするとお気に入り画面へ。ここでAppleのアイコンをクリックすれば、Appleのサイトに接続される

左上に信号機と同じ、赤、黄、緑の丸いボタンがある。これはそれぞれ「ウィンドウを閉じる」「ウィンドウをしまう」「フルスクリーン表示」のボタン。

すべてのウィンドウには必ずこのボタンが付いており、操作できるようになっている。時々グレーアウトしている場合があるが、それはその機能は使えない(例えばフルスクリーン表示についてないときなど)という意味

まずは黄色の「ウィンドウをしまう」をクリックしてみよう。表示している「Safari」のウィンドウがDockの右端に吸い込まれるように収納された。Dockに入ったウィンドウを再度クリックすると、今度は元に戻る。

Dockに吸い込まれるようにウィンドウが入っていく(「アラジン」の魔人ジニーをもじって「ジニーエフェクト」と呼ばれる)のは楽しい。格納されたウィンドウはゴミ箱の横に順番に納まる

今度は緑のボタンをクリックしてみよう。ウィンドウが大きくなり、フルスクリーンモードになる。このとき、他のソフトは表示されなくなり、上にあったメニューバーも表示されない。表示するときはマウスカーソルを上端に押し当ててみよう。元に戻すにはこのメニューバーから緑ボタンを再度クリックするか、escキーを押そう(escキーで元に戻らないソフトもあるので注意)。

「Safari」のフルスクリーン表示。メニューバーが消え、Dockも表示されなくなる

マウスカーソルを画面の上端に当てるとメニューバーとボタンが表示される

「Safari」はフルスクリーンのままで他のソフトを使いたいときは、マウスカーソルを画面の下端に押し当ててみよう。Dockが顔を出す。起動したいソフトや起動中のソフトのアイコンをクリックすれば、元の画面に戻って選択したソフトが表示される。ちなみに起動中のソフトはアイコンの下に黒い「・」が付いている。

マウスカーソルを下端に当てるとDockが表示され、ソフトを起動したり起動中のソフトに切り替えられる

起動中のソフトを示すマークはこれ。表示されているソフトのアイコンをクリックしてソフトを切り替える

Finderの役割

メニューバーは使っているソフトを操作するための項目が表示されるもので、ソフトによって表示が切り替わる。例えば「Safari」ではWebサイトのブックマークを保存する「ブックマーク」や閲覧履歴を見る「履歴」といったメニューがある。これらの区別はメニューバーのアップルマークの横にどのソフトを使っているかの名前が表示される。

ここに表示されている名前が現在前面にあって利用しているソフト。「Safari」や「Finder」に切り替わる

ソフトウェアを何も使っていないときも「Finder」というソフトが動いている。これはMacのファイル操作など基本的な動きを制御している。Dockの左端に「Finder」というアイコンがあるのでこれをクリックしてみよう。ここで開かれたウィンドウが「Finder」ウィンドウ。ファイルの表示、名前の変更、フォルダの作成などをここで行うことができる。

Dockの「Finder」アイコンをクリック

ファイルが表示されたウィンドウが開く。これが「Finder」ウィンドウ。ファイルの表示、移動などはここで行う

Finderから新しいフォルダを作ってみよう。メニューバーの[ファイル]から[新規フォルダ]を選択すると、デスクトップに名称未設定フォルダができる。フォルダの名前を付けることもできる。

「Finder」のメニューバーから[ファイル]-[新規フォルダ]を選択しよう

デスクトップに「名称未設定フォルダ」ができた。青くなった状態ならフォルダ名を変更できる

ちなみにMacの操作の多くはキーボードを使ったショートカットで行う方が便利。新規フォルダの場合はShift+command+Nキーで作成される。ショートカットはメニューを表示したときに後ろに書いてあるものを参照しよう。

次回ももう少し基礎的な話をしよう。