東京商工リサーチは19日、役員報酬1億円以上開示企業の調査結果を発表した。これによると、ソフトバンクのロナルド・フィッシャー取締役が、2015年3月期の役員報酬額17億9,100万円で、過去最高額を更新したという。
1位はソフトバンク取締役、前年より14億6,800万円増
19日に有価証券報告書を提出した232社のうち、役員報酬1億円以上を個別開示した企業は、21社で人数は61名。
ロナルド・フィッシャー取締役は、連結会社3社から基本報酬2億9,000万円、株式報酬(制限付株式報酬)14億8,600万円ほかを受け取った。2010年3月期開始の同制度において、ユーシンの田邊会長の14億500万円を抜き、過去最高額を更新した。また、2014年3月期の 3億2,300万円から 14億6,800万円増加し、6年連続の開示となった。
続いて、セガサミーホールディングスの里見治代表取締役会長兼社長が4億7,700万円、シスメックスの家次恒代表取締役会長兼社長が2億9,300万円という結果となった。
里見会長は、2014年3月期、6億3,500万円に対し1億5,800万円減少している。一方、家次会長は2014年3月期、1億6,200万円に対し1億3,100万円増加した。
個別開示で連続して開示された61人のうち、2014年3月期に比べ23人の役員報酬額が増額。また2015年3月期に新たに開示に加わった人数は26人だった。
役員報酬個別開示人数、伊藤忠商事がトップに
役員報酬1億円以上の個別開示を行った企業21社のうち、最多は伊藤忠商事が9人(前年6人)だった。次いで、三菱商事が7人(前年8人)、三井物産が6人(前年8人)となった。
また、複数人の開示を行った企業は12社。21社のうち、2014年3月期は個別開示がなく、2015年3月期に開示したのは4社だった。