動物や魚類をモチーフにしたお菓子は、子どもも大人も笑顔にしてくれる不思議なパワーを持つもの。中でも、名古屋の老舗和菓子店が生み出したひと口サイズのお饅頭は別格。目が合うだけで思わず力が抜けてしまいそうな、"ゆるかわいい"お饅頭には、きっと誰もが心をわしづかみにされるはず!
老舗和菓子屋がくりだすキュートな饅頭
気になるそのお饅頭の商品名は、「てづくりどうぶつえん」と「てづくりすいぞくかん」(いずれも12個入り/1,782円、6個入り/972円、3個入り/486円)。製造している「浪越軒」は、名古屋名物の鬼まんじゅう(小麦粉と砂糖を混ぜた生地に角切りのさつま芋を入れて蒸したおやつ)をはじめとする、素朴でやさしい味わいの和菓子を作っている名店だ。
それにしても、昭和2年(1927)創業という老舗が、どうしてこんなに斬新でかわいいお饅頭を手掛けることになったのだろう?
「ツッコミどころ」含めてかわいすぎるっ!
そう思い、同社のスタッフに尋ねたところ、「もともとは十二支のおまんじゅうだったものが発展して、今の形になりました」との回答。しかも、「かっぱなど、実際には存在しない生物も入れることで、話題性、ツッコミどころを持たせようと思ったんです」との誕生秘話がなんともユニークだ。
「てづくりすいぞくかん」に混入しているエビフライに「なんだこりゃ!? 」と驚く人も多いと思うが、この逸話を聞いてはもはや笑うしかない。しかも、名古屋ならではという感じでなんだか微笑ましい。
保存料不使用のやさしいおいしさ
もちろん、ツッコミどころを持たせることだけでなく、原料や製法にもこだわっている。「いきものたちの耳や鼻、目などはすべて職人たちが手作りしています。材料を一つひとつ絞り出して、手作業で顔を作っていくんですよ」という言葉の通り、中には泣き顔に見えるものがあったり、ちょっぴり変顔に見えるものがあったりして、愛らしさもひとしお。
中身のこしあんは甘さを控え、保存料は一切使用していない。「小さなお子さまにも楽しんでいただきたいので、アレルギー源になる材料は極力控えています」(スタッフ)。さらに、子どもが喜ぶチョコレート饅頭も用意している。
「プレミアムどうぶつえん」「プレミアムすいぞくかん」の名前で販売されるこちらの商品は、3個入り486円と6個入り972円が、いきもののバリエーション違いでそれぞれ2タイプずつとなっている。いずれの商品も心がほっと和むやさしい味わいなので、友だちへのおもたせにも、自分へのご褒美にもぜひ利用してみてはいかが? こちらは店舗販売のほか、インターネット販売も行っている。
※記事中の価格・情報は2015年6月取材時のもの。価格は税込