外資系人材紹介会社のヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパンはこのほど、アジア5カ国のCFO145人に対する個別インタビュー結果をまとめた「CFOのDNA:最高財務責任者に共通している資質とは」を発表した。
CFOは40代の男性が全体の57%を占める
同調査は、アジア5カ国、145人のCFO(同等レベルの財務責任者も含む)を対象に、2014年11月~2015年1月にかけて実施した。回答者の国別内訳は、中国28%、日本25%、シンガポール25%、香港12%、マレーシア10%。
「CFOとして最も重要な資質は何か」と尋ねたところ、「戦略プランニング能力」が最も多く、次いで「人材管理能力」「ビジネスマインド」となった。現代のCFOには経理や財務の枠を超え、より経営者寄りの資質が必要になってきているということがわかった。
実際に、CFOを外部から採用する場合の選考過程でも「戦略プランニング能力」「人材管理能力」などを求めるケースが多く、CFOの役割は財務担当からイメージする「金庫番」から、「経営者の右腕」にシフトしているという。
今回の個別インタビューにより、CFOは40代の男性が全体の57%を占めることがわかった。年齢は41~50歳で、平均的な労働時間は週46~55時間超。45%が46~55時間、40%が56時間超と回答している。70%が勤務時間後にスポーツなどで心身の体調管理に努め、55%がトップを目指す若手に対してビジネスマインドの重要性を提言している。
レポートでは、CFOの典型的な人物像を挙げている。「幅広い経験と豊富な人脈を持ち、人材管理や経営管理能力に優れ、長時間のハードワークをこなす一方で、時間を作ってワークライフバランスの実現に努めている40代の男性」であるという。