富士経済はこのほど、生物由来有用成分・素材の国内市場に関する調査結果を発表した。それによると、2020年の国内市場は2014年比15.8%増の1,917億円に拡大すると予想している。機能性表示食品制度が追い風になるという。
調査対象は、動物系13品目、植物系21品目、その他6品目の計40品目。
2014年の国内市場は前年比5.1%増の1,656億円。市場規模が大きい品目は、動物系では機能性乳酸菌、コンドロイチン、ヒアルロン酸、植物系ではウコン、アスタキサンチン、その他ではBCAAやL-アルギニンなど。伸びが大きい品目は、化粧品に使用されたアスタキサンチンなどで、40品目中11品目が前年比二桁の伸びを記録した。
注目市場を見ると、ユーグレナは2014年が前年比22.7%増の27億円、2020年は2014年比85.2%増の50億円と予測。話題創出による知名度の向上に伴い需要が増えているという。
イミダゾールジペプチド/アンセリン(鶏やサメなどの筋肉に含まれるペプチド(アミノ酸結合体))は2014年が11億円、2020年予測が2014年比63.6%増の18億円。牛乳由来が主な成分のラクトフェリンは2014年が33億円、2020年予測が2014年比3.0%増の34億円。エナジードリンクなどに使用されるL-アルギニンは2014年が30億円、2020年予測が2014年比33.3%増の40億円と試算している。