沖縄旅行といえば"海"! しかし、那覇空港を下りると真っ青な海と光輝く砂浜が目の前に……と思ったらそれは誤解。意外と知られていないかもしれないが、沖縄本島には徒歩でアクセスできるビーチや絶景スポットがほとんどない。感動必至の絶景を見たいのなら、まずはレンタカーを借りるべし。ドライブで一度は立ち寄りたい、とっておきの場所を案内しよう。

快晴時は絶景が期待できる。日焼けに注意しながらドライブを楽しもう!

楽園へとつながる橋

まずは那覇空港から比較的近い南部エリアを紹介しよう。同エリアに位置する南城市は、さとうきび畑と青い海が広がる、有名なドライブスポットのひとつ。その中でも必ず見てほしいのが、「ニライカナイ橋」から見える絶景だ。巨大な蛇のように曲がる「ニライカナイ橋」は、全長1,200mの大きな橋。高低差のあるカーブを下っていく中で、久高島や知念岬、コバルトブルーに輝く太平洋を一望できる。

「ニライカナイ橋」(南城市)。世界文化遺産・斎場御嶽(せーふぁうたき)とあわせて立ち寄るとスムーズだ

「ニライカナイ橋」からの絶景は、トンネルを抜けた途端に現れる。トンネルを抜けると、そこは雪国……ではなく大海原! 橋の途中は停車禁止のため、じっくり眺めたいという人は橋を上った場所にある展望スペースに行ってみよう。沖縄で古くから信じられている楽園"ニライカナイ"へと続くような、幻想的な景色に心奪われるはず。

トンネルを抜けた先にはどこまでも続く青の世界が!

●infomation
ニライカナイ橋
沖縄県南城市知念字知念

まるで海上散歩! 「海中道路」で島時間を体感

心地よい海風をもっと感じたいなら、いっそのこと海上を突っ切るのはどうだろう。本島中部にある「海中道路」は、それを可能にさせてくれるドライブコースだ。全長4.7kmのこの道路はうるま市の勝連半島(かつれんはんとう)からスタートし、浜比嘉島(はまひがじま)・平安座島(へんざじま)・宮城島(みやぎしま)・伊計島(いけいじま)といった島々をつないでいる。

勝連半島から伊計島まで、4つの離島を結ぶ全長4.7kmの道路

天然のビーチや神話にまつわるパワースポット、ショップも備える製塩工場「ぬちうなー」など、「海中道路」で島々を巡るドライブには隠れた見どころが満載。道路が開通する以前は、満潮時には船で、干潮時には徒歩や竹馬(!)で行き来していたという道のり。その歴史に思いを馳せながら、贅沢な海上散歩を味わってほしい。また、休憩には道路の途中にある「海の駅あやはし館」がもってこいだ。

進めば進むほど対向車が少なくなり、自然豊かな風景が広がる

●infomation
海中道路
沖縄県うるま市与那城屋慶名~平安座島

映画御用達・沖縄ドライブの"聖地"を行く

最後に紹介するのは、沖縄ドライブコースの聖地ともいえる「古宇利大橋(こうりおおはし)」。許田ICから約22km、屋我地島(やがじしま)と古宇利島とを結ぶこの橋は、全長約2km。「沖縄美ら海水族館」と並ぶ北部エリアの目玉観光スポットだ。エメラルドグリーンの海は海底まで見えそうなくらい透明度が高く、何度訪れても飽きない魅力で満ちている。その橋上からの景色も、これまで多くのCMや映画、ドラマの舞台として選ばれてきた。

北部観光で外せない人気スポット「古宇利大橋(こうりおおはし)」

透明感のある海の色はエメラルドグリーン

また、「古宇利大橋」で渡れる「古宇利島」は、沖縄版"アダムとイブ伝説"の舞台となった恋の島として知られている。島内には"アダムとイブの住居跡"と呼ばれる洞穴や、ハート型の岩で知られる「ティーヌ浜」といった縁結びスポットも点在。

さらに、2013年には「世界の貝展示館」と展望台を併設した「古宇利オーシャンタワー」もオープン。ロマンティックな名所を巡り、古宇利大橋からの絶景を2人で眺めれば、恋が生まれそうな予感がする(成就するかは別として)!

古宇利大橋の全景

●infomation
古宇利大橋
沖縄県名護市済井出~国頭郡今帰仁村字古宇利

沖縄県はエリアによって地形や砂のコンディションが異なるため、海もさまざまな表情を見せてくれる。最高の絶景を見たいなら、天候だけでなく日の入りや潮の満ち引きも計算に入れておくとさらに良しだ。沖縄のレンタカーは他の観光地に比べて格安で利用できるので、晴れた日はドライブ旅に出かけてみては?

※記事中の情報は2015年5月時点のもの

著者プロフィール:阿久津 彩子(あくつ あやこ)

東京都出身のフリーライター。大手商社勤務を経て独立。2011年より沖縄へ移住し、WORD WORKS OKINAWAを立ち上げる。ビジネス系ライティングから沖縄観光情報、葬儀・仏壇まで、幅広く執筆・撮影。沖縄・国際通りの隠れ家喫茶「路の上のカフェ日日」のオーナーでもある。