エアバス(本社: 仏トゥールーズ)はフランス時間の6月18日、「2015年パリ・エアショー」で合計421機、金額にすると570億米ドルの受注を獲得したことを発表した。そのうち、確定受注は124機で163億米ドル、コミットメント(MOU、LOIによる受注)が297機で407億米ドルとなっている。
ワイドボディ機では、サウジアラビア航空が20機のA330リージョナル型の導入を決定した。リージョナル型の受注はこれが初となる。サウジアラビア航空は中東の大手リース会社であるIAFCから同機をリースする。エアバスによると、A330リージョナル型は成長著しい国内および地域路線においてコストを最小限に抑え、より効率的な運航を可能にする機体という。
エアバスのワイドボディ機全体では、合計55機の受注(コミットメント含む)を獲得した。その内訳はA350-900が31機、A330リージョナル型が20機、A330-300が4機で、金額にすると156億米ドルになる。
一方、単通路型機では、A320ファミリーが合計で366機(確定が103機、コミットメントが263機)の受注を獲得した。金額にすると414億米ドルになる。そのうち、新型エンジン搭載のA320neoファミリーは323機の受注となり、2010年12月のローンチからの合計受注数は4,000機を突破した(コミットメント含む)。
また、ベストセラー機であるA320ファミリーの運航寿命を引き上げる貨物転用型プログラムが、EFW、STエアロスペースとのパートナーシップのもとローンチされた。これにより、様々な市場の顧客ニーズに対応するエアバスの製品群の幅がさらに拡大することになるという。
エアバスのジョン・リーヒー顧客担当最高業務責任者(COO)は、「エアバスの最新市場予測による今後20年間の需要機数3万2,600機の予測が正しいことが証明されるでしょう。今年のパリ・エアショーの成果から3つのことが明らかになりました。航空輸送の成長の源はアジアであるということ。エアバスの単通路型とワイドボディ機が、引き続き市場から高く評価されていること。そして、A321neoが市場の真ん中で多くの支持を得ているということです」とコメントしている。