エアバスのファブリス・ブレジエ社長兼最高経営責任者とジャムコの鈴木善久代表取締役社長

エアバス(本社: 仏トゥールーズ)はフランス時間の6月17日、ジャムコがエアバスの最新鋭機A350XWB向けに新型ギャレー(調理室)と化粧室を開発、製造、供給、サポートする契約を締結したことを発表した。

この新型ギャレーはオプションで客室後部に装備可能で、最大16台のカートを収納、また、2つの化粧室を設置することができる。2018年よりSFE(製造メーカーによる装備品)として航空会社へ提供される。今回の契約締結により、ジャムコは機内装備品サプライヤの「ティア1(一次サプライヤー)」として、エアバスのリスク・シェアリング・パートナーになった。

この新しいギャレーと化粧室モジュールは「ICE Rear Galley」(ICE/Increased Cabin Efficiencyは客室の効率性向上の意味)と呼ばれ、機内装備品の個別の製品を合わせてパッケージで提供するというエアバスのコンセプトを具体化させたもの。これにより、シートピッチを変えずに快適性を保持しながら、座席をより多く備えることができ、座席マイルコストを削減する。

A350-1000の商業運航開始から取り付け可能

エアバスのファブリス・ブレジエ社長兼最高経営責任者は、「ジャムコは常に高い信頼性と技術力によって高品質な製品を供給しています。A350を運航する航空会社は今後、客室後部に新設計のギャレーを選択することが可能になり、客室の快適性を確保しながら座席を6席追加することができます」とコメントした。また、ジャムコの鈴木善久代表取締役社長も、「このプロジェクトは、エアバスとジャムコにとって将来に向けそのパートナーシップを発展させる良い機会になるでしょう」とコメントしている。

既存の標準装備のV字型ギャレーと同様に、ジャムコが供給する新しいオプション装備は、機体後部に設置される客室乗務員用休憩室と両用が可能。このオプションはA350-1000の商業運航開始から取り付けることができ、A350-900への装備には構造上の変更が導入される。その他のA350XWB向けギャレーのサプライヤに変更はない。