三菱東京UFJ銀行は17日、個人向けインターネットバンキングである「三菱東京UFJダイレクト」をより安心・安全に利用できるよう、8月9日以降に「三菱東京UFJダイレクト」を新たに契約するすべての顧客について、振り込みなどの取引(振り込み、ネット決済などの資金移動取引が対象。対象外の取引では引き続き、契約カードの確認番号を利用)を実施する際の本人認証を、セキュリティの高いワンタイムパスワード(ワンタイムパスワードは利用の都度新しいパスワードに変更され、一定時間経過すると無効となるため、第三者による不正送金のリスクを低減できる。同行ではワンタイムパスワードの利用方法としてスマートフォンアプリ、または、専用カードによる二通りのサービスを提供している)のみとすると発表した。
また、顧客がワンタイムパスワードを利用する際の利便性向上のため、同行公式スマートフォンアプリとして提供している「三菱東京UFJ銀行」アプリにワンタイムパスワードの機能を追加し、一つのアプリで利用できるようにするとしている。
昨今、金融機関を装った偽メールや偽画面により、第三者が顧客のパスワードなどを詐取し、不正に送金を行う事案が断続的に発生している。三菱東京UFJ銀行では、不正送金被害の抑制を目的に、これまで、ウィルス対策ソフト「Rapport(ラポート)」の提供や、利用限度額変更手続きの見直し、テレビCM・新聞広告などによる注意喚起、ワンタイムパスワードを生成する「ワンタイムパスワードアプリ」「ワンタイムパスワードカード」の提供など、インターネットバンキングのセキュリティ対策を進めてきたという。
このたび、さらなる強化策として、「三菱東京UFJダイレクト」で振り込みなどの取引を実施する際には、スマートフォンアプリまたは専用カードでのワンタイムパスワードの利用を必須とするという。当面は、新たに契約した顧客が対象となるが、既に契約している顧客へもワンタイムパスワードへの切り替えを積極的に推奨し、2016年度前半を目処に、振り込みなどの取引時にはワンタイムパスワードの利用を必須とする予定だという。
三菱東京UFJ銀行では、今後も顧客に安心・安全にインターネットバンキングを利用してもらうため、より一層セキュリティの強化やサービスの向上に努めていくとしている。