財務省は17日、2015年5月の貿易統計(速報、通関ベース)を発表した。それによると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は2,160億円の赤字となった。赤字は2カ月連続。赤字幅は前年同月比で76.5%縮小したものの、前月(558億円の赤字)比では拡大した。
輸出額は前年同月比2.4%増の5兆7,405億円と、9カ月連続の増加。品目別では、半導体等電子部品が同11.8%増、船舶が同37.1%増、鉄鋼が同6.7%減などとなった。
輸入額は同8.7%減の5兆9,564億円と、5カ月連続の減少。品目別では、通信機が同51.3%増、原粗油が同31.7%減、液化天然ガスが同44.1%減、鉄鉱石が同43.0%減などとなった。
地域別に見ると、対米国は、輸出額が同7.4%増の1兆861円、輸入額が同11.5%増の6,824億円で、4,037億円の黒字。黒字幅は9カ月連続で増加した。輸出品目では、自動車が同18.1%増、原動機が同16.1%増、自動車の部分品が同8.1%減など。輸入品目では、航空機類が同110.6%増、石油製品が同248.3%増、穀物類が同13.4%減などとなった。
対EUは、輸出額が同0.4%増の6,021億円、輸入額が同1.1%増の6,611億円で、590億円の赤字。赤字は5カ月連続となる。輸出品目では、有機化合物が同20.3%増、船舶が同77.7%増、自動車が同10.3%減など。輸入品目では、自動車が同23.6%増、重電機器が同110.0%増、液化天然ガスが全減などとなった。
対アジアは、輸出額が同3.3%増の3兆1,868億円、輸入額が同3.0%減の2兆8,578億円で、3,290億円の黒字。黒字は3カ月連続となる。輸出品目では、半導体等電子部品が同15.4%増、船舶が同757.9%増、鉄鋼が同9.5%減など。輸入品目では、通信機が同56.7%増、液化天然ガスが同41.4%減、原粗油が同65.4%減などとなった。
対中国は、輸出額が同1.1%増の1兆607億円、輸入額が同1.5%増の1兆4,423億円で、3,816億円の赤字。赤字は39カ月連続となる。輸出品目では、通信機が同54.3%増、自動車が同43.8%減、繊維機械が同52.1%減など。輸入品目では、通信機が同84.7%増、原動機が同45.9%増、電算機類(周辺機器含む)が同10.4%減などとなった。