東京都台東区・上野動物園はこのほど、公式Webページにて、キリンの「ヒナタ」の成長の様子を紹介している。

2011年、飼育係による特製大型哺乳瓶とミルクとともに来園した「ヒナタ」 ※画像提供:公益財団法人東京動物園協会

5歳を迎えたキリンの「ヒナタ」、少しずつ大人びた顔つきに

2011年に来園したキリンの「ヒナタ」(オス)は、今年の5月で5歳になった。今回は、すくすくと成長するヒナタの様子を来園当初から現在まで振り返るものとなっている。

「ヒナタ」は2010年5月25日、横浜市の野毛山動物園生まれ。母親の母乳が出なかったため、飼育係による人工哺育で育てられた。そのため人間に対して警戒心が薄く、物怖じもせず、マイペースな性格だという。

運動場でお昼寝 ※画像提供:公益財団法人東京動物園協会

オカピに対してこんな行動も見られるものの、トラブルなどはないという ※画像提供:公益財団法人東京動物園協会

2011年の来園時、同園にはメスの「コハル」1頭がおり、初めは13歳の年の差に不安もあったが、一緒にしてみたら2頭とも落ち着き、しだいにお互いを頼るようにしながら良好な関係を築いていった。ただし、「コハル」は残念ながら今年の1月に死亡してしまった。

「ヒナタ」は来園当初から3歳頃までは体力がなく、すぐ疲れてしまうのか、運動場の真ん中で座り込み、首をたたむようにして昼寝をする姿が見られた。昨年頃からはそういった行動はほとんど見られなくなり、背が伸びたおかげで今まで届かなかった動物舎のあらゆるところへいたずらをするようになり、スタッフも手を焼く状況となっている。

特大哺乳瓶ともに同園へやってきた「ヒナタ」も5歳を迎え、少しずつ顔つきが大人びてきた。大人のオスの証といわれる顔のごつごつとしたコブはまだ現れていないが、角の付け根が以前より太く隆起してきて、日々の成長がうかがえる。同園では、「これからもヒナタらしく、マイペースにまっすぐ育っていってほしい」とコメントしている。