厚生労働省は6月12日、「平成26年度個別労働紛争解決制度の施行状況」をとりまとめ、その結果を公表した。

全体的には減少傾向

「個別労働紛争解決制度」とは、個々の労働者と事業主との間の労働条件や職場環境などをめぐるトラブルの未然防止や、早期解決を支援するもの。「総合労働相談」、労働局長による「助言・指導」、紛争調整委員会による「あっせん」の3つの方法を設けている。

総合労働相談件数および民事上の個別労働紛争相談件数の推移

平成26年度の各項目における相談内容を集計したところ、総合労働相談、助言・指導、あっせんの件数がいずれも前年度と比べ減少した。特に「あっせん申請件数」は前年と比べ12.3%減と、1割以上減っている。

全体的に減少傾向にあるが、総合労働相談件数は7年連続で100万件を超えた。そのうち民事上の個別労働紛争の相談内容では「いじめ・嫌がらせ」が6万2,191件と、3年連続で最多となった。

また、同省では助言・指導、あっせんとも迅速に処理していることも公表した。助言・指導は1カ月以内に97.3%、あっせんは2カ月以内に92.0%を処理を完了している。