西武鉄道は16日、秩父をモチーフとした観光電車について発表した。おもに飯能~西武秩父間で運行される4000系1編成をリメークし、同社初の全席レストラン車両に。2016年春のデビューを予定している。

西武鉄道が運行開始する観光電車の外観(画像はすべて西武鉄道提供。現在検討中のイメージイラストで、実際と異なる場合があるとのこと)

同社は今年度の鉄道事業設備投資計画にて、沿線地域の活性化をテーマとした観光電車を導入予定としていた。今回の発表では、観光電車の開発を「2015年度までの西武鉄道100年アニバーサリーの集大成」と位置づけ、沿線各地域の活性化と新しい旅行スタイルの提供を目的に運行開始するとしている。

観光電車は4両編成(定員52名)で、1号車(飯能方先頭車)は多目的スペース・トイレ、2・4号車はオープンダイニング(各車26席ずつ)、3号車はオープンキッチンスペースという車両編成に。西武線沿線の代表的な観光地のひとつ、秩父をモチーフとし、外観は自然を貫く荒川の水の流れをダイナミックに表現している。

車内には沿線の伝統工芸品や地産木材を使用。「乗って楽しい」「食べて美味しい」をテーマに、すべての座席で食事を楽しめる空間とし、景色の移ろいとともに料理も楽しめる特別な電車とする。車内で結婚式・披露宴などのイベントを開催できるスペースも備え、国内外のさまざまなニーズに合わせた貸切運行も予定しているという。

3号車のオープンキッチンスペース

2・4号車のオープンダイニング

西武鉄道の観光電車は2016年春以降、臨時電車として土休日を中心に年間100日程度運行し、運行区間は池袋~西武秩父間・西武新宿~西武秩父間・西武新宿~本川越間などの予定。車両愛称や具体的な運行開始日は後日発表され、食事内容については、「新しい食と旅のスタイルを優雅に楽しんでいただける内容を予定しています」とのこと。