三菱重工業と川崎重工業は6月15日、英国ロールス・ロイス社がエアバス社の新型ジェット旅客機A330neo向けに手掛ける新型エンジン「Trent 7000」の共同開発事業に参画する契約を締結したことを発表した。

ロールス・ロイス社のTrent7000エンジン

両社はリスク&レベニューシェアリングパートナー(※RRSP)として、三菱重工は航空機エンジンの中核部位である燃焼器部品と低圧タービンブレードを、川崎重工は中圧圧縮機(IPC)モジュールの設計・製造・組み立てを担当する。

Trent7000は、民間の大型航空機エンジン市場を牽引するTrentシリーズの第7世代モデルで、Trent1000-TENをベースに開発され、A330neo向けとして独占的に供給される。ロールス・ロイス社独自の3軸構造設計を継承しつつ、最新技術により既存エンジンのTrent700に比べて燃費効率を10%改善し、騒音の半減を実現する高バイパスエンジンとなっている。推力クラスは6万8,000~7万2,000ポンドとなる。

A330neoは累計受注1,300機を超えるエアバス社のベストセラー中型旅客機A330の派生型機で、Trent700など従来の搭載エンジンを高効率エンジンTrent7000に換装することにより、高い運航信頼性と燃費性能を同時に実現する。2017年後半にも初号機納入、商用運航開始が予定されている。

※エンジンや補用部品の販売・修理事業などのあらゆる収入をプログラムシェアに応じて配分を受ける権利がある一方、開発・量産・販売に関する全ての費用とリスクをプログラムシェアに応じて負担する契約方式