消臭除菌スプレーシリーズ「ファブリーズ」を展開するP&Gはこのほど、全国のOL、ビジネスマン各300人を対象にした「ニオイに関する男の勘違い調査」を実施した。

同調査は、同社が初めての男性向けとなる製品「ファブリーズメン」を発売することにあわせ、実施されたもの。5月29日~6月1日の間、全国の20代・30代のOL300人と30代・40代の男性ビジネスマン300人を対象に行った。調査の結果、73.3%の男性が自分の衣服のニオイや体臭に「気を使っている」と回答した一方で、OLの90.7%が「通勤中や勤務中、ビジネスマンの衣服のニオイを不快に感じている」と回答し、男女間で意識の違いが明らかになった。

また、ニオイが気になるシーンとして、OLでは「暑い日」と答えた人が94.0%と最も多く、以下、「電車やバスの中」(91.0%)、「エレベーターの中」(82.7%)、「会議室など複数人で部屋に居合わせる時」(81.7%)の順に続いた。これに対し、男性側が自分のニオイが気になる日は、「暑い日」(84.3%)、「飲み会後」(63.7%)、「飲み会の翌日」(63.7%)が上位となり、密度の高い空間でニオイが気になるOLが多いのに反して、飲み会がニオイの要因と考えている男性が多いようだ。

OLが気になる男性ビジネスマンのニオイの種類では、1位は「たばこ」で95.3%。以下、「汗」(94.0%)、「体臭」(90.0%)の順となった。さらに、OLのうち「自分のニオイに気づいていない男性は多い」と回答した人は89.7%にのぼり、他にも「男性のニオイ対策は不十分」(82.0%)、「男性は見た目よりも嫌なニオイをさせないことに気を使って欲しい」(82.3%)と答えている。

多くのOLがビジネスマンのニオイケアの勘違いと不十分さに憤慨しているという実態が明らかになった一方で、それを「態度で訴えた経験がある」と答えた人は32.0%に留まった。さらに、態度で示しても気付かない男性に業を煮やして「本人に指摘したことがある」人は8.3%と1割にも満たなかった。しかし、男性側は「態度で示された経験がある」と答えた人は12.0%と低く、男女間での意識差が歴然と示された。

そんなニオイに敏感なOLたちにとっての職場の男性の評価を決めるポイントでは「ニオわないこと/よい香りがすること」が65.0%でトップ。最下位の「いいブランドや上質な仕立てのスーツを着ていること」(16.7%)の約4倍も重視されていることがわかった。また、OLたちが求める職場の男性のニオイケアの方法は「消臭スプレーを使う」(96.7%)が「香水やコロンをつける」(3.3%)を大きく上回り、ニオイの発生源を元から断つことが求められていることがわかった。

今回の調査結果を受け、動物行動学研究家の竹内久美子先生は「子を産む性の女性は男性の質を見極める必要があるため、ニオイの感じ方も男性より敏感。医学的には、女性の方が脳の嗅球(=嗅覚の情報処理に関わる脳の組織)の細胞数が男性よりも43%多いこと、嗅球の神経細胞(ニューロン)の数が50%多いことが専門家の研究でも明らかになっています」と、動物行動学的に見た男女間の臭覚の違いを解説。さらに、「女性は男性のニオイから免疫力の高さを判断している。免疫力の高さは、実は相手選びの際に最も重要になる要素で、臭いの他にルックスの良さ、声の良さなど、男性の魅力となっているものはほとんどが免疫力の高さを知る手がかりと言えます。従って男性による“ニオわない”ためのケアは女性の好感度を高めます」と、ニオイ対策を勧めている。