会社や会議など、ビジネスシーンでは必ず敬語を使用するが、英語で話をするときはどうだろうか? フォーマルな場でちゃんと敬語を使えるだろうか? ビジネスの場にふさわしい英語表現について、海外事情に詳しい日本ワーキングホリデー協会広報の方に話を伺った。
一般社団法人 日本ワーキング・ホリデー協会
ワーキング・ホリデー制度の普及と地位向上を支援する非営利団体。日本政府、各国大使館との連携を取りグローバル人材育成の為1人でも多くの方にワーキングホリデービザを利用した留学を知ってもらうため、毎日無料セミナーを開催し、ビザ申請のサポートや語学学校の申込、現地に到着してからのサポートなどを行っている
英語にもフォーマルな表現がある
「え!? 英語に敬語があるの??」なんて言われたりもしますが、もちろん英語にも敬語はあります! 「英語の敬語」は、ワーホリで海外へ行かれる多くの方がぶつかる壁でありみなさんが思っている以上に重要なポイントです。 なぜなら「英語の敬語」は普通に海外で生活をしているだけでは身につきにくく、自分から率先して学ばなければならないからです。
フォーマルな場面でいつも通りの話し方をしてしまうと、知らない内に相手に不快な思いをさせてしまうこともあり得ます。ワーホリに行ってビジネス英語を学びたいと思っている人は、必ずそのことを意識して生活しましょう。
ありがとうございます
「ありがとうございます」を英語にすると、もちろん「Thank You」ですね。しかしフォーマルな場面で「Thank you」と伝えるだけではカジュアルすぎて、相手に対して失礼になってしまいます。
では「Thank you very much」は? 実はこれでも少し尖った言い方なのでフォーマルなシーンでは使わない方が良いでしょう。
ビジネスシーンで使って失礼のないフレーズは
I really appreciate it. (本当に感謝しています)
もしくは
Thank you, I appreciate it. (ありがとう、感謝します)
appreciate は「感謝する」という意味で、これを使う事でより深く感謝の気持ちを伝えることができる表現です。
申し訳ございません
「ごめんなさい」は英語で「I'm sorry」ですが、これを丁寧に言うにはどうしたら良いでしょうか。
やはり、上記の「ありがとうございます」と同じで、多くの場合フォーマルな場で丁寧な言い方をする為にはただ「very」などの副詞を付けるのではなく、全く別の単語を使う必要があります。
「sorry」に変わる謝罪の単語は「apologize」
My apologies. (申し訳ございません)
I apologize my mistake. (私の失敗を、お詫び申し上げます)
普段の会話では堅すぎて使われない表現ですが、フォーマルな場では謝罪の言葉として適切な表現です。
命令形を避ける
フォーマルな場では必ず命令形の文章を避けなければなりません。例えば「電話をして」と言いたい時、「Call me」は絶対にダメです。
では「Please call me」は? 実はPleaseを付けても命令形には変わりないので、絶対に使ってはいけません。
「Could you call me?」や「Would you call me?」では? 若干丁寧ではありますが、まだカジュアルな頼み方なので、あまり使わない方が良いでしょう。
正解は
I was wondering if you could call me.
非常にかっちりとした言い方ですが、日本語に直せば「お電話をおかけ頂いても宜しいでしょうか」となるので、フォーマルな場ではむしろ正しい表現といえます。
ビジネス英語は身につきにくい
このように、ただ海外で生活するだけではフォーマルな場に合うビジネス英語は身に付きにくいですし、また普段使わなので、いざ必要な場面に直面しても使う事が出来ないことも多いです。
しっかりとしたビジネス英語を学びたい人は、語学学校に通うのがおすすめ。先生は教える立場で厳しく矯正をしてくれるので、ただ海外で生活しているだけでは身に付きにくいビジネス英語を、しっかりと学ぶことが出来るでしょう。
(取材協力:日本ワーキングホリデー協会)