今年で第22回を迎えた「写真甲子園」こと全国高等学校写真選手権大会。6月13日より、「本戦」に進む18校を決定する「ブロック別公開審査会」が全国11ブロックで順次行われる。本稿では東京ブロックの結果を伝える。

東京ブロック公開審査会

東京ブロック公開審査会に出場したのは、東京都立町田総合高等学校、東京都立小石川中等教育学校、共立女子高等学校、東京都立若葉総合高等学校、玉川学園、トキワ松学園高等学校、正則高等学校、女子美術大学付属高等学校、東亜学園高等学校、明治学院高等学校の10校。

各校のプレゼンテーション後に審査員が講評する写真甲子園本戦と同スタイルで公開審査会は進み、最終的に東京都立小石川中等教育学校と東亜学園高等学校が代表校に選出された。代表両校は、8月4日~7日に北海道・東川町で開催される「本戦」に出場する。東京ブロック審査会では、写真家の立木義浩氏、鶴巻育子氏らが審査員を務めた。

東京都立小石川中等教育学校の作品「ともに-明日も-」より(8枚組のうち1枚)
「なかなか力量がある。何度も通っていくうちに発見があったんだよね。だからこのシーンに出会えたと思う」(立木氏評)

東亜学園高等学校の作品「一意専心」より(8枚組のうち1枚)
「力士のお尻中心にピントが合っていて、ほかが微妙にブレているところが迫力。音とかにおいを感じる写真って素晴らしいなと思う」(鶴巻氏評)

東京都立小石川中等教育学校(右3人)、東亜学園高等学校(左3人)

代表審査員の立木氏は総評として、「近年の傾向として、学校の中で撮った写真が多い。とくに東京ブロックであれば、普段出かけている街の写真があると審査するほうも楽しい」とより一層の工夫を求め、最後に「本戦に出られなかった人たちも、ずっと写真を続けていってほしい」とのエールで締めくくった。

写真甲子園とは

写真甲子園は、高校生が3人1組のチームを組み、組写真で競い合うフォトコンテスト。8月に行われる本戦では、全国の代表校が写真の町である北海道・上川郡の東川町に集結し、同一条件下で写真を撮り、競い合う。主催は、本戦の撮影フィールドでもある東川町などで構成される写真甲子園実行委員会。キヤノンおよびキヤノンマーケティングジャパンが特別協賛社としてサポートしている。

写真甲子園は今大会より、本戦に進む18校の選出方法を改定。全国のブロック分けを従来の8ブロックから11ブロックに増やし、全国11ブロックの都市で「ブロック別公開審査会」を行う方式に変更した。6月13日の北海道、東京、神奈川の3ブロックを皮切りに、6月21日の東海、四国まで各地でブロック別公開審査会を行っていく。

東京都立小石川中等教育学校「ともに-明日も-」

東亜学園高等学校「一意専心」

公開審査会終了後に出場各校と審査員で。筆者の印象に残ったのは、悔し涙(かな?)を流していた女子美術大学付属の1年生。来年に期待したい