Apple MusicやLINE MUSIC、AWAなど、日本でもストリーミング型の聴き放題音楽配信サービスがいよいよ本格的に始動する。月額1,000円程度でいくらでも聴き放題ではあるが、使っていて気になるのは、どれだけのデータ使用量になるかだ。

11日にLINE MUSICがスタート。国内にストリーミング型音楽配信サービスが広がるが、気になるのはデータ使用量

bpsとbyteの関係

ストリーミングメディアでは品質を「bps」という単位で表現する。これは「bit per second」の頭文字で、「1秒あたりのビット数」を表す。「Kbps」や「Mbps」と表記される場合は、その「K」や「M」は1000(または1024)を表す「キロ」や、100万(または1024^2)を表す「メガ」のことだ。ビットを表す単位なので「ビットレート」という言い方をする。

ちなみに、小文字の「k」で表記すると、距離や重さの単位で使う「キロ」(=1000)で、大文字の「K」は2進数で1000に最も近い2^10=1024なのだが、表記する上ではこれが混在することが多い。

単位が小さいうちはいいが、ハードディスクなどでMやGの単位で1000と1024を同じ意味で使われると、かなりの差が出てしまう。本稿では計算を簡単にするため、Kと表記するが1000で計算するので、あしからず。

例えば128KbpsのMP3ファイルがあるとしよう。これは「1秒あたり128Kbit消費する」ということになる。

bitは8倍するとbyte(バイト)になり、一般的なパソコンでのファイル表記に用いる「KB」「MB」などの「B」を表す。ちょっと面倒臭いが、ここは重要なので押さえておこう。ビットレートが高いということは、1秒あたりにより多くの情報量を詰め込めるわけで、音ならより原音に近く、動画ならより細部まで鮮明な映像が得られることになる。

実際に計算

さて、128KbpsのMP3ファイルは「128÷8=16」で、1秒あたり16KBになる。1分のMP3ファイルは「16×60=960」で960KBだ。MP3ファイルは「1分あたり約1MB」というのは概ね間違っていないわけだ。1時間で57600KB=57.6MB、音楽CD1枚がおよそ60~70MBに収まることになる。

なお、圧縮方式はMP3よりAAC、OggVorbisなど、より圧縮率が高いものが登場している。圧縮率が高いということは、同じ品質でよければより低いビットレートで、同じビットレートならより高い品質を実現できることになるわけだ。